うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

雨の立山

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今回はいつもの友人とかねてから計画していた立山に行ってきました。
初日(17日土曜日)は移動だけだったのでのんびり移動して称名滝を見学に行き、周辺で宿泊したのですが・・・次の日から天気は大荒れ・・・久しぶりの悪天候の中の登山となりました。
それではコース案内です。
朝一番のケーブルカーに乗るため宿を出た我々は立山駅に向かいます。
ケーブルカーの始発は7:20なのですが7:00からの切符売り場開店に間に合うように行きます。
というのは普段のこの季節、観光客で行列ができるほどいっぱいになるので早めに行ったのですが・・・流石に朝から大粒の雨が降っていたせいで閑散としており、我々同様の登山者しか利用していない状況でした。
並ばなくて良くなったため駅の売店でウェストポーチ用にザックカバーの一番小さいやつを購入し装着していたら時間がきたのでケーブルカーに乗り込みます。
美女平バスターミナルまで約7分、高度を一気に970mまで持っていくので普段から高山病にかかりやすい人や寝不足の方は気をつけてください。
美女平から室堂までは直通バスで約50分ほどですが直通バスは途中下車ができないので弥陀ヶ原や天狗平などで途中下車を考えている方は乗り場を間違えないように係員の誘導をよく聞いてバスをチョイスしてください。
バスはこの時期、臨時が出ているので多少乗り遅れても直ぐに次のバスが来るので美女平周辺を散策するのもいいでしょう。
ただ、その日に縦走や登山を考えている方はそのまま室堂へ向かいましょう。
バスの中では立山や周辺の観光ガイドがモニターから流れるのですが晴れていれば気分も高揚していいビデオなのですが・・・・正直、雨の日はギャップで辛くなります。
本当ならこんな感じなんだろうな~と思いながら眺めてください。
今回は大雨だったせいもあり珍しく称名滝にハンノキ滝という雪解け時にしか見られない瞬間的には日本最大の落差(約500m)を誇る滝が現れていました。
年間を通しての最大落差は称名滝が最高で350mを誇ります。
そうこうしているうちに室堂についたのでバスを降りると登山者に対して登山届を出すように受付で促しておられたので用意していた届けを提出します。
ただ、当初の予定は縦走だったので係りの方が「無理なようなら雄山の往復で検討をお願いします。」と言ってこられたので「そのつもりです。」と答えました。
我々の当初の予定は雄山⇒大汝山⇒富士ノ折立⇒真砂岳別山から雷鳥沢を経由して宿泊地に向かう予定(総行程約6時間)だったのでその通りの届けを出したのですが・・・・
まあ、外へ見に行くと雨風が強いのなんの・・・友人と急遽予定を変更して雄山のみを目指し、天候次第で真砂岳から大走り経由で下山するという半分のコースも念頭に準備をしていきます。
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(雨の室堂前広場ですが流石に誰もいません。)

 雨具に身を固めた我々は様子を見ながらまずは室堂山荘に向かいます。
ここは日本最古の山小屋が現存しており本来なら見学ができるのですが雨が強いため中には入れず外からの見学となりました。(まあ、雨の中靴を脱ぐ人もいないでしょうが・・・)
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(これが現存している日本最古の山小屋で室堂山荘といいます。)

ここでもう一度雨具の確認(特にウェストポーチに装着したザックカバー)をして万全な体制をとった我々はとりあえず一ノ越を目指します。
室堂から一ノ越までは石畳の隙間をコンクリートで固めた道でアプローチと言ってもいい道なのですがこの日は雨が強く道のあちこちが滝のようになっており足を滑らせて転倒する方を何人も見かけました。
祓堂(お地蔵さまが祀ってあるお堂)についた頃は雨がかなり強かったので友人と縦走はやめて雄山の往復をすることに決めます。(こういう決断は早めにしましょう。)
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(祓堂についた頃には横殴りの雨になってきました。)
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(本来ならこのあたりから一の越山荘が見えるのですが・・・何も見えません。)
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(一の越山荘ですが人気がありません。)
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(トイレのひさしで休憩していると何人かが山頂へトライするためいらっしゃいました。)

そうなると急ぐ理由もないので逆に汗をかかないようにゆっくりと登ることに専念します。
雨具を装着しているとどうしても汗が中にこもりがちになります。
これが山頂での低体温症を呼び込み下手をすると夏場でも凍死につながります。
晴れた日は晴れた日の悪天候時には悪天候時なりの上り方があります。
その辺をよく考え、区別していかないと安直に登っていたのでは危機回避は難しくなるので無理な計画や無謀な上り方は自重しましょう。
一ノ越で軽くトイレ休憩した我々はゆっくりと雄山を目指します。
まあ、それでも普段からよく山を歩いているのでゆっくりと言っても普通の方よりかは早いためたちまち前方にいたカップルに追いつきます。
ただ、この方たちがどういう関係かはわかりかねるのですが(夫婦?カップル?友人?)ちょっと男性の方が先を急ぎすぎて女性の方が追いつけず、そこへ我々が追いついたものですからかなり焦っておられました。
我々はゆっくり進むつもりなので女性に声をかけて焦らなくてもいい旨を伝えて安心させましたがこういう時はもう少し男性が気をつけてあげたほうがいいと思います。
三ノ越あたりから風がかなり強くなってきて足元が不安定になりがちだったのでそういう時こそ男性がサポートをしてあげないと女性がかわいそうです。
結局、おふたりを追い抜く形になった我々は山頂に到達して雄山神社に参拝します。
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(雄山山頂の三角点です。晴れていれば足の踏み場もないほど賑わいます。)
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(それでも我々は山頂にある社を目指します。)
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(山頂の社にここまで無事にこられたことを感謝します。)

ここは晴れた日なら山頂の社で神主さんに祝詞をあげて頂けるのですが今回は大雨だったので山頂にある社務所の中であげていただきました。(祈祷代金500円神社参拝料含む。)
お土産を買い、カップヌードル(お湯込みで500円)を美味しく頂いた我々はゆっくり休憩を取ってから来た道を引き返します。
ここから大汝山は近いのですが稜線が細くて両側が切り立っているため風が強い時は万が一ということもありえるので今回は縦走を諦めた次第です。
まあ、その分ゆっくりと雄山を楽しみ周辺の景色も楽しみながら降りて行き本日の宿泊地であるロッジ立山連峰さんを目指します。
途中、雷鳥荘さんを越えたあたりで「ゲコゲコ」と声が聞こえたので周囲を見渡すと・・・
居ました・・雷鳥です。
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(このあたりで雷鳥を見かけました。)
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雷鳥荘の左手には地獄谷があり、有毒なガスが出ているので立ち入らないようにしましょう。)
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(晴れていればここからの景色は最高なんですが・・・・何も見えません。)
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(ミクリガ池です。ここも晴れていたら周辺でお弁当を広げる方がたくさんいらっしゃる場所です。)

ここ最近、生息数が減ったのか昔は乗鞍岳でもよく見かけたのに前回は見ることができず寂しかったのですが流石立山雷鳥がたくさんいて安心しました。
ちなみに知らない方もいらっしゃるので雷鳥の鳴き声をお教えするとまさしくガマガエルです。
可憐な姿からは想像もつきませんがカエルです。
私も登山を始めた当初は分からず、冬山なのに何故カエルの声がするのか不思議でした。
その時声のする方を見ると雷鳥がいたのでびっくりした思い出があります。
雷鳥を驚かさないよう友人としばらく観察しているとどうもその辺に巣を構えているようでした。
雷鳥に癒され宿についた我々は素敵な温泉に浸かり生ビールをいただきました。
ほっこりしていたらロッジのスタッフに緊張感が・・・・どうも無理な計画で登った方が雄山神社でへたってしまい結局、雄山神社で一泊するとのこと・・・
ちなみに雄山神社(山頂の社務所)は宿泊施設ではなく神主さんと氏子さんが寝泊まりして我々のような登山者のお世話をしてくださっています。
なので迷惑になるため絶対に社務所で宿泊しないでください。
またそのような無謀な計画で登らないことです。
確かに普通のコースタイムなら室堂から雄山まで2時間程度ですがあくまでも参考程度で考えてください。
天候や体調・・ましてやいきなり2400m位からの登山スタートになるため高山病も発症しやすいです。
登山は自己責任ですがその中には他人に迷惑をかけないという項目もあることを心の片隅に置いておきたいものです。
遭難された方の無事を祈りつつ次の日も大雨の中、下山しました。