うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

権現山からホッケ山を経て蓬莱山へ

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今回は良い天気だったので琵琶湖を眺めながら歩くのを楽しみに権現山から蓬莱山への縦走を計画しました。
残念だったのはいつもの友人が仕事だったので1人で行く事になった事です。
権現山の登りはかなりの急登で武奈ヶ岳に登るのと遜色がないので注意してください。
又、この季節は熱中症対策が必要です。
滋賀県の山は大半が裸山で樹林帯が少なく、特に稜線を長く歩くようなコースは日焼けもしますので日焼け止めもしっかりしておかないと日焼けから熱中症になる恐れがあります。
トイレも蓬莱山までありませんので必ず出町柳で済ませておいてください。(平バス停にもありません。)
武奈ヶ岳や蓬莱山方面へは一般的なルートとして朽木小学校前行きのバスでそれぞれのバス停に向かうのですが出町柳からのバスは7:45発(土日限定)それ以外は滋賀県堅田駅から江若バスが出ていますが江若バスの始発は9時台だったと思いますので平日に行かれる方は良く調べてからトライしてください。
また、出町柳からのバスは天気にもよりますがムチャクチャ混みますので気をつけてください。
ちなみに土曜日は良い天気だった事もあり人がムチャクチャいたので臨時バスが出たくらいです。
それでも立っている方がいるくらい混み合います。
それではコース案内です。
出町柳からバスに乗り平バス停で下車します。(所要時間約一時間)
バス停の右横は少し広場になっているので用意するには良い場所です。(トイレはありません。)
用意が整ったらバスが来た方向に戻っていきます。
そのまま国道を真っ直ぐに進んでも登山口には行けるのですが交通量がそこそこ多いのと情緒がないのでバス停からすぐに右側へ下る道を進み平集落の中を通らせていただきます。(熊よけの鈴は外してください。)
あくまでも普通の生活を営んでおられますから静かに通り過ぎてください。
道なりに進んで行くと国道を横断した先に林道があります。(車止めのチェーンが張ってあります。)
国道を横断するので車に気をつけてください。
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(右斜め前の林道を進みますが国道を横断するので車には注意してください。)

そのまましばらく林道を進んで行くと左側に貯水タンクが有ります。その先少し行くと左側に案内看板が右側に道標がありますので従い、上ります。(ここが登山口です。)
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(ここまでは普通に林道を歩いてくればたどり着けます。)

ここから本格的な登山道となり、砂防用の小さな堰堤を右に見ながらどんどん高度を上げて行きます。
この辺りは植林地となっているため、周りの木々には全て青色のテープが巻かれているため登山道と杣道の区別がつきにくいので注意が必要です。
絶えず周りと足下を見比べながら踏み跡を辿るという行為が必要なので急登が苦しいからと足下ばかり見ていると道を見失う可能性があります。
特に途中から水が流れている道をジグザグに縫うように進む場所ではかなり集中しておかないと道を見失う可能性があります。
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(この堰堤を越えたあたりから道は獣道のように細くなり、周りは青色テープばかりなので注意です。)
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(青色テープは樹木伐採用の目印で道を示唆するものではないので注意してください。)
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(周囲を注意深く観察できない人は熟練者と同行しないと道迷いの可能性があります。)
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(アラキ峠ですが通過点でしかありません、本当にきついのはここからです。)

しばらく進むと少し傾斜が緩やかになったかな?というくらいでアラキ峠に出ます。
右へ進めば折立山ですが特に眺望が良いわけでもないので道標に従い、素直に権現山を目指してください。
アラキ峠から権現山までも急登が続きますのでペース配分は気をつけてください。
正直、武奈ヶ岳へは最初の700mくらいを辛抱すれば後は御殿山まで巻道の緩やかな上りですが権現山は山頂まで急登が続きます。
おまけに道標は登山口とアラキ峠にしかないのでアラキ峠からの上りは気をつけないと道を見失う可能性があります。
この辺りも木々には青色のテープが巻かれているため下手をすると辺り一面全て同じように見えてしまいます。
基本、人の踏み跡を辿ると問題はありませんが単独行でボーっと歩いていると危険です。
なかなか景色も変わらずヤキモキするような道ですが山頂近くになると笹の葉に覆われた道に変わるのでそれと知れます。
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(このあたりは踏み跡も明瞭ですがここから先は注意深く見ないと道を見失います。)

そこから少し行くと待望の権現山山頂です。
ここからの眺望は素晴らしく今迄の苦労が洗い流されるほどの景色が広がります。
眼下に琵琶湖を見下ろし近辺の山々を見渡しながら軽く休憩を取りました。
ちなみにガイドブックには平バス停から権現山まで2時間のコースタイムになっていますが私は1時間ほどで上ったので10時くらいまで休憩しました。
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(権現山山頂です。結構広いので好きな場所で休憩しましょう。琵琶湖が綺麗に見えますよ~)

ところがそんな私を途中で抜いていった方がいらして恐ろしいほどの健脚な方でした。
おそらく権現山まで45分程度しかかかってないでしょう、ビックリするほど早い方でした。
まるで山の神様みたいと思いながら次の目的地であるホッケ山に向かいます。
ホッケ山は標高1050mほどで権現山が997mほどなので高低差が無いように思いますが一旦、鞍部に下りてから上り返すので結構厳しい道のりとなります。
最初は緩やかな道を進んで行くと右側に山の神様が祀られていたのでご挨拶してから進みます。
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(道端に結構立派な山の神様の祠があります。挨拶は必ずしておきましょう。)

そこから少し行くと徐々に道が急になってきて高度を上げて行きます。
周りの木々が無くなったなと思ったくらいでホッケ山山頂に着きます。
ここも周りを遮るものが無いため素晴らしい景色が広がります。
写真を撮って景色を堪能したら次の目的地である小女郎ヶ池を目指します。
ホッケ山からは多少のアップダウンはあるものの稜線を景色を楽しみながら歩くので疲れません。
ただ、最終目的地の蓬莱山はまだまだ先の方です。
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(ホッケ山山頂です。このあたりから日差しを遮るものがないので熱中症に注意してください。)
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(一番奥の山が蓬莱山です。まだまだ遠いので体力を温存しながら進んでください。)
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(目の前の山が先程までいた権現山です。)
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(ホッケ山からはしばらくなだらかな稜線を右手に琵琶湖、正面に蓬莱山、左手に武奈ヶ岳を眺めながら進みます。)
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(小女郎ヶ池への分岐です。体力と相談ですが結構直ぐに行けるので行くことをオススメします。)

 右側は琵琶湖を眺め、正面は蓬莱山を眺めながら進むと少し下りになります。
下った先が分岐になっており左へ進むと小女郎ヶ池へ、真っ直ぐに進むと蓬莱山へとなります。
当然小女郎ヶ池を見たいので左へ進みます。
分岐から小女郎ヶ池は道も穏やかですぐに到着しますが右側に山の神様が祀られていますし亡くなられた方を偲んだ碑がありますので拝見させていただくといいでしょう。
小女郎ヶ池は正面に少し無粋な案内看板がデカデカとありますがそれさえ気にしなければこじんまりとした素敵な池です。
周遊路が設けられているので時間に余裕がある方は周遊するといいでしょう。
池の反対側に回れば池と蓬莱山を一緒にフレームに入れられる撮影スポットがあるのでオススメです。
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(小女郎ヶ池はこのアングルから写真を撮ると蓬莱山まで収まるので絵になります。)

 景色を眺め写真を撮った私は来た道を戻り、いよいよ最終目的地である蓬莱山を目指します。
分岐からいきなり急登になりますが長くは続きませんのでゆっくり上ってください。
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(私のイチオシ写真です。木陰に寄り添うように2体のお地蔵さまが鎮座されているのですがまるで夫婦のようで微笑ましく、幸せな気持ちにさせてくれるいい写真です。)

そこからは散策路のような道がしばらく続き、少し行くと徐々に道が急になります。
お地蔵様がやたら目につくなと思いながら歩いていると後から知ったのですがこの辺りはお地蔵様の丘と言うそうです。
なかなか良い感じだったので写真を撮りながら進みます。
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(これも私の好きな写真です、琵琶湖を見下ろすお地蔵さまに哀愁を感じます。)

お地蔵様の丘を越えたくらいから最後の急登が始まります。
ここから山頂までは結構急なので無理をせず進んでください。
急登を頑張って上りきるとすぐに蓬莱山山頂を示す標高道標が立っています。
リフトを右に見ながら少し左へ進むと一等三角点があり、その先には平和の鐘があります。
平和の鐘の左側にはお地蔵様が並んで佇んでいます。
少し下れば山の神様を祀った神社があるので参拝しここまで無事に来られたこと、これからの安全を感謝の気持ちで祈願してからお昼を食べる場所を探します。
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(蓬莱山山頂にある一等三角点です。)
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(山頂から10mほど降りた場所に山の神様が祀られた立派な神社がありますので参拝しました。)
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(お弁当はリフト右横にベンチが数脚あるので利用しましたが周りは芝生なので直接地面に腰を下ろしても気持ちがいいと思います。周囲を汚さないようにしてください。)

リフト右側に何脚かベンチが設けられているのでそこでお昼を食べました。
目の前に打見山が見えて、右は琵琶湖、左側は武奈ヶ岳が見える絶好のロケーションで食べるご飯はとても美味しく活力が湧いてきます。
食後のコーヒーを楽しんでいると「隣いいでしょうか?」と座られた男性が何処から登られたんですか?と聞いて来られたので権現山からホッケ山経由でここまで来たことを伝えると一緒のコースですね、とおっしゃってました。
結構、年配の方でしたが急登をクリアして来られたことに感動しました。
これから休憩を取られるその方に先に出る旨を伝えて打見山へ向かいます。
この打見山は蓬莱山(びわ湖バレイ)を結ぶロープウェイの終着駅として冬場はスキー客、夏場は観光客で賑わう場所ですがしっかりと山頂には高度標が立っています。
高度標を写真に収めていよいよ下山を開始します。
ここからは狭い山道を下るので足下に注意してください。
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(この鳥居から先は寺屋敷と呼ばれた施設方面に行けるのですが今は有料のようで登山者は行けません。)
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(ロープウェイがすぐ横を通って行くのですがやっぱり下山は歩いて行きたいですね。)
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(この鳥居の先が絶景ポイントですが滑落しないよう、山の神様に覗かせていただく非礼をお詫びしてから覗きましょう。
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(するとこんなに素敵な景色が広がります。くれぐれも滑落しないよう気をつけて見てください。)

ロープウェイの左下をロープウェイを見送りながら進むとその先に小さな鳥居があり、少し崖のような場所ですが見晴らしがバツグンにいいので滑落しないように気をつけて景色を眺めてみてください。
ここからは樹林帯に入りますのでもう景色を楽しむ事が出来なくなります。
樹林帯を進んで行くと徐々に花崗岩が増えて来出したぐらいでクロトノハゲと呼ばれる花崗岩地帯に入ります。
ここはこの辺りでは珍しい場所となります。
ここと似た場所に赤坂山にある明王ノ禿がありますがさすがに明王ノ禿ほどは壮大さはありません。
ここからは単調な下りが続きますのでゆっくり下りて行きましょう。
結構、長丁場の下りが続きます。
途中に何カ所か岩の上にケルンのように石を積んであるのを見かけましたがケルンの本来の意味を知っているのでしょうか?
遊び半分なら止めた方がいいですね。ケルンは山で亡くなられた方を偲ぶ意味があるので山道にお墓を立てているようなものです。
この頃は道標の無いような場所に道標の代わりとして積まれている場合もありますが基本は墓標なのです。
なので何の変哲も無い単調な山道に作るものではありませんし山慣れている人から見ると不愉快な気持ちになると思います。(死者を冒涜する行為に思われます。)止めましょうね。
少しイヤな気持ちになりましたが山道自体はとてもいい道なので気分を切り替えて歩きます。
九十九折の下りを楽しみながら下っていくとありました。
とても素晴らしい大きな杉の大木が……この大木は天狗杉と呼ばれる大木で確かに天狗様が住んで居られても不思議ではない感じがします。
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(天狗杉です。天狗様のパワーを分けていただきました。)
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(道中に綺麗な花が咲いていました。この花が見え出したらロープウェイ駅との分岐は近いです。)

 写真を撮って一礼してからそっと触らせていただき、パワーのお裾分けを頂きました。
天狗杉に触れ、元気をいただいた私は元気よく下って行きます。
どんどん高度を下げて行くと山道から林道に変わりますがここからまだまだ先は長いので疲れた方は途中で休憩を取られるといいでしょう。
道幅が広く林道とはいえ土の道なので草の上なら柔らかく座れます。
ちなみにここまで私の脚力で2時間、しかもノンストップなので結構な距離です。
林道の終点は丁字路になっており、右へ進むとロープウェイの山麓駅へ、左へ進むと山道からアスファルトに変わり丁字路になっているのでそこで左へ進み湖西道路のガードを右へ潜ると集落に出ます。
この集落を下って行くと左側に神社があったので何気なく下山出来た感謝をしようと立ち寄ったところとても立派な神社でびっくりしました。
樹下神社と言うそうで驚いたのは神社を辞して駅へ向かう途中に大きな一の鳥居があったことです。
一つ良い勉強させていただいた私は志賀駅まで歩いて京都に戻り、いつもの温泉と居酒屋で締めてから帰路につきました。