うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

日本百名山 大山

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今回は5月の連休を利用して大山に行ってきました。
大山は別名、伯耆富士とも呼ばれるほど素敵な山ですが昭和50年からの第一次登山ブームのせいで縦走路が傷んでしまい崩落も進んでしまったため、現在は弥山までしか行くことができません。
最高峰は剣ヶ峰ですが弥山でも1709mを誇る中国地方最高峰です。
この日は前日からの台風並みの低気圧のせいで強風が吹き荒れ天気はすごくよかったのですが頂上付近は立っているのも困難なほどでした。
それではコース案内です。
我々は前日の3日から中国地方に入り三徳山や船上山などに行ったのですが三徳山(投入れ堂のある寺院)は強風のせいで本堂より先へは立ち入り規制がかかってしまい残念な思いをしました。
また、それなら船上山へ行ってみようと相談し行ったのですが暴風のせいで身の危険を感じたためこれも途中で断念しました。
仕方がないので早めにホテルに入り大山寺や大神山神社奥宮を拝見し、夏山登山口周辺を偵察しに行ったのですが・・・登山道には大きな枝が折れて落ちていたりして(枝の直径30cmほど)登山道の邪魔にならないように避けておいたりしながら自然の驚異を体感しました。
翌日は天気予報で晴れとのことなので翌日にかけることにした我々は早めの就寝をして翌日8:00にホテルを出ます。
ホテルからは旅館街を抜け、モンベルのお店の前を通り大山寺橋を渡ります。
渡ったすぐ左側に登山届のポストと一木一石運動用の小石が置いてあるので小石をザックに入れます。
この運動は大山の崩落を食い止めるため下から石をもって上がるというもので登山をされる方は負担のない程度で協力してあげてください。
駐車場から道なりに歩道を進むと左側に階段があり夏山登山道の道標も立っています。
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(登山道入口です。本当はこの先に大きな看板がある登山口がありますがどちらでも同じです。)

 実はこの道、ショートカットのようなもので本来の登山口は車道をもう少し進んだ先にあるのですが前日偵察に行った際、建物の塀(アルミサッシで出来ている。)が強風のため倒れ掛かっているのを見ていたのでこちらから進みました。
本来という言い方が変ですがこの階段の道も正規ルートなので誤解の無いようお願いします。
この日はいい天気ということもあり大勢の登山客が歩いておられました。
この登山口からほとんどといっていいほど階段(阿弥陀堂までは石段、阿弥陀堂からはほとんどが土留め)が続きますので普段階段歩きが苦手な方はゆっくり進むようにしてください。
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阿弥陀堂から先はこのような土留めの階段が続きますのでゆっくり進みましょう。)

 途中、何箇所か合流地点があり、もう少し進むと右側に阿弥陀堂があります。
我々は阿弥陀堂に立ち寄りこれからの山行の安全を祈願してから本線に戻ります。
道は一本道で迷う心配もなく道標もしっかりしていますが休憩できるような場所はほとんどないのでどうしても休憩したい方は六合目の避難小屋までは登山道の邪魔にならない場所で立ち休憩をしてください。
この日は連休ということもあり大勢の方が歩いていましたがマナーが悪く登山道で座り込んでいる方をたくさん見かけました。
また、小さなお子さんを連れているのはいいのですが階段は土留めなので当然段差が大きくお子さんの足では負担が大きいので配慮してあげて欲しいです。
五合目には山の神様が祀られているのでお参りし、山行の無事を祈願します。
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(山の神様が祀られています。山行の安全祈願をしておきましょう。)

ここは少し広くはなっていますが休憩するような場所ではありませんので座り込んでの休憩はやめましょう。(ほかの人に迷惑です。)
またこのあたりから道幅が狭くなるので下山される方との履行はお互いの安全を確保して無理のないようにしてください。
六合目の避難小屋は水はないので水と食料は必ず持っていきましょう。
六合目あたりから景色が素晴らしく気持ちの良い道が続きます。
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(六合目あたりから見える景色です。天気がいいので素晴らしいです。)
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(来た道を振り返ります。左側に見えるのが大山寺橋でモンベルが見えます。)

このあたりから標高が1500m程となり徐々に高木がなくなってくるので風をモロに受けるようになります。
この日は前日の低気圧の余波で風がかなりきつく切り立ったところでは滑落する恐れが有る場所がありますので気をつけて通行してください。
八合目の道標を越えてすぐぐらいから弥山周回通路に出ます。
ここは木道となっていますのでストックはしまいましょう。
人とも履行しますのでストックを突くほどの道幅もありません。
ここからは吹きさらしのため強風が吹き荒れ立っているのがやっとの状態でした。
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(前の方を見ればわかりますが強風のため帽子を手で押さえ、ロープをしっかり握っています。)

もちろん帽子やタオルなどの小物は吹き飛ばされますので帽子はあごひもが付いていないのであれば外して手に持っている方が飛ばされないでしょう。
飛ばされたら諦めてください。取りに行くことは不可能です。
歩くのもままならない木道と格闘しながら進むと頂上避難小屋が見えてきます。
この頂上避難小屋は収容出来る人数はかなり多く、この日も大勢の方がここで休んでおられました。
我々はここで衣服を整え(防風対策にウインドブレーカーを着込みました。)山頂を目指します。
といっても避難小屋から山頂はわずか20mほどなので極端な話、荷物を避難小屋に置かせてもらってもいいと思いますが我々はそのまま石室を見に行く予定だったので荷物をもって山頂へ行きました。
山頂からの雄大な景色に見とれ写真を撮りまくります。
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(大山山頂です。・・・・が本来の山頂ではありません。本来の山頂へは今は行くことができません。)
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(ロープで規制されていますが本来の山頂へのルートです。真ん中の尖った山が最高峰の剣ヶ峰です。)
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(剣が峰を望遠で撮ってみました。崩落が激しくて行くことができないのが非常に残念です。)

 単独で来られていた女性に写真を撮って欲しいと依頼されたので写真を撮りあいして山頂を後にします。
石室までは弥山周回通路を通って行くのですが・・・この道が一番風が強く、恐らく下からの吹上がモロだったのだと思いますがそれこそ生命の危険を感じるぐらいの風が吹き荒れたので風が強い日に行かれる方は気をつけてください。
この石室は大正9年に夏山登山道が整備された際、地元の方の善意により出来た当時の避難小屋です。
またこの石室の前にある小さな池は上が地蔵ヶ池、下が梵字ヶ池と呼ばれ弥山禅定という行事が行われた聖地です。
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(頂上から頂上避難小屋を見下ろしながら石室に向かいます。)
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(石室へ向かう道の左側も崩落が進んでいます。おまけにこの日は風が強くて怖かったです。)
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(石室です。昔は実際に使用されていた避難小屋です。今でも使えそうですが頂上に立派な小屋があるのでそちらを使用してください。こういう場所は歴史があるので大切に保存しましょう。)
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(石室や各池の説明看板です。池は神事が行われる厳かな場所です、汚さないようにしましょう。)
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梵字ヶ池です。この上に地蔵ヶ池が見えますが境界はないようなものなので二つで一つみたいなものです。)

 大昔から神事が行われたことに感銘を受けながら周回路を巡って一周します。
頂上との分岐まで戻った我々は下山するため八合目方面へ向かいます。
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(石室あたりから見える風景です。やはり高山からの景色は最高です。)
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(向こうに見える山は名前はありませんがそれでも400mは超える山なのですが可愛く見えます。)
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(八合目を下って行きますが風が強く、みなさんロープにしがみつくように歩いておられます。)
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(頂上方面を振り返りますがこうして見ると崩落が激しいです。このままだと何年かすると弥山にもいけなくなるかもしれません。)

 順調に下ってきた我々はまだ時間も早いので六合目の避難小屋前で休憩を取ります。
食事にはまだ早かったのでコーヒーを沸かしゆっくり山を眺めながら休憩します。
この時点で「まだ、お昼には早いけど食べようか?」と言って食事をされている方がいたのでてっきり我々と同じ下山者と思っていたらどうも今から登るようでした。
六合目からならゆっくり上がっても1時間30分ほどですがその間お腹に血が行くので食後は結構苦しくなるのですが・・・なので我々は基本山頂までは行動食に押さえておき、山頂かもしくは下山途中で食事はいただくようにしています。
なれていればいいのでしょうがなれていないと気分が悪くなりますよ。
そんな心配をしながら下山開始した我々は六合目から少し下った先にある分岐を行者登山道方面へ下ります。
この道も結構な急登なのですが夏山登山道より景色が良く風情もこちらのほうが登山道という感じなのでオススメです。
木道や土留めの急な階段を下りていくと綺麗な花が咲いていたり大山が木々の合間から見えたりと本当に清々しいいい道でした。
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(これから下りていく大堰堤が見えています。ここからの景色は格別です。)
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(行者登山道は夏山登山道と比べると景色がいいので素敵ですが難易度はこちらのほうが格段に上ですのでこちらから登山を計画される際は時間にゆとりを持ちましょう。)
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(行者登山道は上りも下りもこんな急勾配を進むことになります。)

 下りきった先に元谷避難小屋(結構立派な小屋)が見え、右側には大山がその勇姿を見せてくれます。
ここは大堰堤と呼ばれる景勝地でここに来るだけでも行者登山道を選ぶ価値があります。
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(大堰堤に下りてきました。目の前に見えるのが元谷避難小屋です。積雪時の北壁攻略のベースです。)
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(大堰堤から望む北壁です。こうして見ると崩落が進んでいるのがわかります。)
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(この日はいいお天気だったので登山を楽しまれる方がたくさんいらっしゃいました。)

しばらく景色に見とれ本来ならここで食事を取る予定だったのですがここも結構な強風だったので予定を変更し金門で食事を取ろうと友人と相談しとりあえず大神山神社奥宮まで降りることにします。
森林浴を楽しめるような清々しい山道を抜けていくと途中に二俣と呼ばれる分岐があります。
ここは三鈷峰と呼ばれる山への登山口となりますが三鈷峰もとても素敵な山なので次回はここにチャレンジしようと友人と語らいながら下りていきます。
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(森林浴を楽しみながら下りていきます。)
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(大神山神社奥宮が見えてきました。昨日と違い、晴れた日は綺麗です。)
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(昨日とうって変わってたくさんの人で賑わっています。)

 二俣からほんの少し進むと大神山神社奥宮に出ます。
トイレをお借りして無事に下山できたことを感謝してから金門を目指します。
金門は大神山神社奥宮から少し降りたところに道標があるので従い進みます。
注)一番最初の分岐は道が荒れているので二番目の道標から進む方が安全です。
金門は目の前に大山が一望できる景勝地ですが意外と観光客が来ない(山道だからかも?)静かな場所です。
ここには大きなお地蔵さまが祀られているので軒先をお借りする非礼を詫びてから邪魔にならないところでお昼をいただきました。
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(お地蔵さまに無事に下りてこられたことを感謝し、軒先をお借りする非礼を詫びてからお昼にしました。)
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(ホテルで作っていただいた登山弁当です。めっちゃ美味しかったです。)
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(こんな素敵な景色を眺めながらお昼を頂くのは最高の贅沢ですね。)

 大山を眺めながらのお昼ご飯は最高でホテルで作っていただいた登山弁当もめちゃくちゃ美味しくて友人と感動しながら楽しく食事をいただきました。
ゆっくりと休憩を取った我々はホテルへ戻る道すがら色々と見学しながらブラブラ大山寺周辺を堪能しホテルでお風呂にはいらせていただき帰路に着きました。