うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

保津峡から金鈴峡を経て愛宕山へ

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愛宕山は地元ということもあり月参りぐらいの頻度で登っていますが今年は奈良県の山にハマっていたためまだ年明けのご挨拶も済ませていませんでした。
でもせっかく行くのならアプローチを変えて行ってみたいと思い、渓谷沿いに上がろうと考えました。
ただ、元々愛宕山はかなりきついので愛宕山には登らず京都トレイルに従い金鈴峡から高雄方面に向かい神護寺を散策するのもいいと思います。
ただし、登ろうと登らなかろうと結構な距離になりますので散策プランは無理のない計画でお願いします。
それではコース案内です。
京都駅から嵯峨野山陰線保津峡駅で下車します。
ここはローカルな無人駅ですがICOCAは使えますので便利です。
駅にはトイレもありますので済ませておきましょう。
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保津峡駅です。右側にトイレがあります。駅前は広場ですので用意はここで済ませましょう。)

ここを逃すと愛宕山山頂か清滝のバス停まではありません。
駅を出てなだらかな坂道を少し上がると保津峡橋という赤い鉄橋がありますので渡ります。
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保津峡橋を渡ります。)

 渡った先に道標がありますが左へ進むと水尾の里へ進むことができます。
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(橋を渡った先にある道標です。最初は鳥居本方面へ進みます。金鈴峡の表示はないので注意です。)

 水尾の里からも愛宕山へ行くことができますが最初からかなりの急登ですので初心者の方は上級者同行の元、行かれたほうがいいでしょう。(休憩場所もありません。)
今回は金鈴峡に行くので分岐を右へ進みます。
ちなみに道標には金鈴峡や清滝の記載はなく鳥居本と書かれています。
これは京都トレイルの記載で化野念仏寺方面がトレイルになるため鳥居本と書かれています。(間違いではありませんのでしばらくは鳥居本方面に進んでください。)
ここは気持ちのいい林道ですが車道ですので結構車が通ります。
道幅も狭いのでパーティの場合、広がって歩かないようにしてください。
しばらく進むと先ほどの保津峡駅を見下ろせるスポットがあります。
駅とは言え鉄橋だったということがよくわかる場所なので景色を楽しみましょう。
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保津峡駅です。こうして見ると駅とは言いますが鉄橋の上だということがよくわかります。)

そこからはなだらかな下りとなり平坦になったぐらいでトロッコ駅(旧保津峡駅)につきます。
ここは昔山陰線の保津峡駅だったところでとても素敵な駅なんです。
昔は今のトロッコ列車が走っている線路が山陰線だったので四季折々の景色が楽しめたのですが今の山陰線はトンネルばかりで風情がありません。
ただ、駅舎はほぼ昔のままなので懐かしく感じました。
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保津峡ロッコ駅です。旧保津峡駅となるのですが昔の面影が残っています。)

ここからしばらく進むとトンネルがあります。
このトンネルの手前右側にひっそりと京都トレイルの道標がありますので見落とさないようにしてください。
道標の頭の部分に簡略図が記載されておりトンネルの手前の道を右に進むと絶景ポイントがあることを示唆しています。
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(トロッコ駅から少し進むとこのトンネルがあり、手前に京都トレイルの道標があります。)

 指示に従い100mほど進むと保津峡らしい絶景が広がっていますのでぜひ訪れてください。(岩があり乗ることができますが足元注意でお願いします。)
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(岩場に上がって絶景を楽しみましょう。足元注意でお願いします。結構高いですよ。)

ただ、その先は行き止まりで通り抜けはできませんので引き返してください。
登ろうと思えばトンネルの上からトンネル手前に帰れますが道なき道であり、万が一滑落すると命に関わるような場所なので絶対に登らないでください。
来た道を引き返しトンネルの手前まで戻ったらそのままトンネルに入り抜けます。
抜けた先は橋になっており落合橋といいます。
橋からも景色がいいので眺めてください。
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(落合橋からの景色です。とても素敵な風景が広がります。)

 橋を渡った先に京都トレイルの道標があり、その横には清滝への道標もあります。
京都トレイルは鳥居本へ、清滝は金鈴峡へのアプローチですので清滝方面へ階段を下って行きます。
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(道標に従い、この坂道を下りた先から金鈴峡となります。)

 階段を下った先はすぐに川沿いの道になっておりここからが金鈴峡になっています。
流れ橋という川が増水した時に流れる橋を渡った先から清々しい道が始まります。
流れ橋とは言いますが今はコンクリートでできているのでもう流れないとは思います。)
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(金鈴峡スタートです。奥の方にある流れ橋を渡れば絶景が広がります。)

ここからは岩場を進みますので雨の翌日など濡れている場合は足元注意です。
岩場とは言いましたが道はよく整備されていて実に歩きやすいです。
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(岩場の道ですが意外と均されていて歩きやすいです。)
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(絶景が広がりますがつい見とれて川に転落しないように注意してください。)

ここには人工物がほとんどないので(コンクリートでできた橋が3箇所ほどあるだけ。)自然を満喫しながら歩くことができます。
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(コンクリートでできた橋です。これを無粋と思うか味があると思うかは人それぞれですが私は好きです。)

 道迷いの心配も皆無なので安心して進んでください。
途中から道は山道に入ります。(山道とは言え川の横なので川はよく見えます。)
この山道も素敵な道なのですがところどころ道幅が狭くなっている場所がありますので滑落しないように気をつけてください。
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(川沿いの道から山道に入りますが右側には木々の間から絶えず金鈴峡が見えます。)

 素晴らしい景色と自然を満喫しながら進んでいくと前方に緑色の橋が見えてきます。
この橋を対岸に渡るのですが対岸側は岩が張り出しているので橋から降りる際、頭を打たないように気をつけてください。
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(緑の橋を渡った先に岩が張り出しているので景色に見とれて頭を打たないように注意してください。)
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松尾芭蕉の句碑を見ながら赤い橋(渡猿橋)を目指します。)

 対岸に渡ってさらに川上に向かうとすぐに赤い橋があります。
この橋が渡猿橋(とえんきょうと言います。)で橋を渡るとカフェやお土産物屋さんなどが並ぶ集落となります。
集落を抜けると前方に赤い鳥居が見えます。
愛宕山へはこの鳥居をくぐりいきなり始まる急坂を上っていきます。
京都トレイルで神護寺方面に向かう方は鳥居をくぐらずその右横の道を道なりに進んでください。(適度な場所に京都トレイルの道標がありますので従ってください。)
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愛宕山の登山口である一の鳥居です。神域ですので厳粛に、右は京都トレイルへ通じてます。)

 金鈴峡で疲れた方や化野念仏寺へ行きたい方は渡猿橋を渡らず手前の坂道を清滝のバス停方面に上がってください。
バス停から先にトンネルがありますので通り抜ければ鳥居本・化野念仏寺です。
トンネルは昼なお暗いトンネルで車の通行量も多く、トンネル自体が狭いので通行には十分注意してください。(できればバスを利用したほうがいいと思います。)
愛宕山に戻ります。
一の鳥居をくぐり急坂を上がっていくとお助け水という愛宕山唯一の水場があります。
ここの水はとても美味しいのでぜひ飲んでみてください。
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(ケーブル跡地を見送り急坂を上がった先にはお助け水があります。とても美味しいので飲んで見てください。)

ここから先は階段のオンパレードです。
正直、渡猿橋で標高77m山頂(愛宕神社境内)で924mなので低山だと思ってトライするとエライ目にあいます。
また山頂までの距離が僅か4kmほどなのに900mほど高度を稼ぐので相当きついことは覚悟して登ってください。
ちなみに金剛山を例にとると登山口で(千早本道)標高約600m山頂広場1050mほどなので階段がきついとは言え一時間もあれば登れてしまいます。
おまけにロープウェーもあるので疲れたらロープウェーで下山もできますが愛宕山には一切のエスケープ手段がないので自己責任で登ってください。
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愛宕山は五合目までほとんど石段か木製の土止めの階段が続きます。足を痛めないように。)

 石段は一旦火打権現様の祠で終わりますが今度は木で出来た土止めの階段が三合目まで続きます。
三合目からは岩場混じりの急登が5号目まで続き、やっと一息つけるのは五合目から少し上がった先にある大杉大神(大きな杉が御神体)の前あたりからです。
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(三合目の小屋を過ぎ、五合目を越えても急登が続き、やっと一息つけるのは大杉大神まできてからです。)

ここは京都市街が見下ろせる絶景スポットです。
ここからしばらく行くとまたもや急登が七合目の水尾の別れまで続きます。
水尾の別れから樒小屋を越えたあたりから石段や木製の土止めの階段が続きます。
ようやく黒門(総門)までたどり着いた頃には普通の人ならヘロヘロでしょう。
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(黒門前の山道です。黒門まででバテる人が続出するほどキツイ上りです。)

まだ、山頂ではありません。
黒門を過ぎても石段は続き、ようやく境内に入って道が水平になったなと思った先には愛宕山名物の神殿まで続く心臓破りの長い石段が待ち受けています。
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愛宕神社まではゆうに1000段ぐらいの石段があります、段差もまちまちなのでキツイですよ。)

ここまでで足を使い切ってしまうと下りは今までの急登を下っていくことになるので足は残しておいてください。
幸いなことに表参道には三合目、五合目、七合目にそれぞれ小屋が設けてあり休憩ができます。
勢いに任せて登らず休憩を取りながら登ってください。
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(帰りは景色を楽しみながらゆっくり下りましょう、急ぐと足を痛めますよ。)

 何とか登って下ったとしても渡猿橋を渡った先はバス停まで急坂です。
初めて登る人はまず間違いなく翌日筋肉痛に悩まされるほどのきつい山です。
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(清滝のバス停です。京都方面にも嵐山方面にも行ける便利なバス停です。)

 観光地(清滝)にあるからといって舐めてかからないようにお願いします。
ここ最近では安直に考えて登る観光客やハイカーの増加で遭難事故が増えています。
このままでは表参道(ここは一応愛宕神社への参拝道です。)が閉鎖されますので無理な計画や体力で登るのだけはやめてください。
私は山を満喫して神官さんとお話してから(いつも登っているから顔見知りで仲がいい。)下山後嵐山温泉に行きました。