うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

御破裂山・談山(史跡を訪ねる旅パート2)

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前回高取山に行った際、猿石に感動した私は吉備姫王墓に猿石があることを知りひょっとしたら高取山の猿石と兄弟かも?と勝手な妄想を膨らませどうせなら亀石も見たかったので飛鳥巡りをしようと思い立ちました。
ただ、それだと山が絡まなくなるので検討したところすごくいいコースをガイドブックで見つけたので行ってみました。
ただ、全行程が約18km標高差が1000m近くになりたいへん険しい道のりになるので初級者の方は上級者同行の下、十分に下調べをした上でトライしてください。
それではコース案内です。
近鉄桜井駅南口(JR桜井駅の入口でもある。)から出るとすぐ目の前にバスターミナルがあります。
ここの1番乗り場で談山神社行きのバスに乗り多武峰バス停で降りるのですが・・・
バスは1時間に一本で8:20を逃すと9:45までありません。
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(桜井駅のバスターミナルです。1番の方から多武峰に行けますが時間には注意してください。)

 大阪方面からはわかりませんが京都からでは始発に近い電車に乗らないと間に合いませんし電車に乗っている時間も長くなるのでタクシー利用をおすすめします。
タクシーで料金は2300円前後で行けますし何人かで行けばバス料金と変わりません。
運転手さんも史跡に詳しい方が多いようで私を乗せてくださった方もとても親切に色々な史跡を教えてくださいました。(とても参考になりました。)
バス停は多武峰で下車ですが足の弱い方やアスファルト歩きが嫌な方は鹿路トンネル(旧トンネル)まで乗せてもらえば大幅な時間短縮になります。
また、談山神社まで行きそこから御破裂山を目指せば難易度は下がります。
多武峰バス停から健脚な方でも登山口まで30分ほど急坂を歩かなければなりません。
多武峰バス停から少し上がると新鹿路トンネルに出るので右上に上がっていく綺麗な道を進みます。
右手にのどかな集落を見送りながら結構な急坂を上がって行きます。
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(冬季はこのようにアスファルトが凍っているので注意してください。登山口まで結構な距離です。)

このあたりは山間部ということもあり路面が凍結していますので注意してください。
結構上がってきた先に旧鹿路トンネルが見えてきます。(結構暗くて怖いトンネルです。)
トンネル手前に細峠と竜在峠への分岐があり細峠は左へ竜在峠はまっすぐ上がるようになっていますが細峠は初心者や初級者には無理なので行かないようにしてください。
(途中、崩落箇所が何箇所かあり滑落する危険があります。)
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(旧鹿路トンネルと細峠への入口です。トンネルは暗くてとても怖い雰囲気です。)

 私は最初細峠から登る予定でしたが雪が思っていたより深く(5~10cmほど積雪)痩せ尾根だと道が見えず踏み外す可能性があったので竜在峠を目指します。
新雪のためアイゼンやスパイクは必要ありませんが注意して上がってください。
最初はコンクリートの林道が続いていきますが途中からいきなり道が細くなり山道へ突入していきます。
このあたりからすごい急登になっていきます。
それこそ一歩上がるごとに景色が変わるぐらいの勢いなので慎重にゆっくり上がってください。
結構な高度を稼いだなと思ったぐらいで竜在峠に出ます。(標高710m)
ここには昔の茶屋跡が休憩場所の東屋としてありますが休憩は冬野方面に少しいったところにあるベンチで取ると眺望もよく日当たりもいいのでそちらをおすすめします。
多武峰方面は冬野方面となるので道標を見て冬野へ向かいます。
ここからは基本平坦で尾根道のような感覚で進むことができますが距離はありますので足を痛めないようにしてください。
途中、右側に何箇所か鹿路へ下りる道が現れますが無視して見送ります。
雪道が日当たりがよく溶けてなくなってきたかなあと思った頃、いきなり冬野の集落にそれこそポンという感じで出ます。
民家の敷地(軒先)を通り抜ける形になるので静かに通行してください。
もし住人の方を見かけたらご挨拶はしておきましょう。
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(竜在峠からやってくるとこんな感じでいきなり集落へ出ます。民家の軒先を通るので静かにしましょう。)

 軒先を通りのけると道は右上に上がるコンクリートの細い道と左下に進む道に別れ、道標は左を指しているので左へ行きましたが正解は右です。
左の先には良介親王の墓があるだけなのでよっぽど興味が無ければ遠回りになるだけです。
結局良介親王の墓から戻るとコンクリートの道を上がってきた場所と同じところに出ます。
ここから少し上に行けば神社(社)がありその裏が多武峰最高点(678m)になります。
道標のある場所に戻って従うと次は民家の角に右へ進む道標がありますので従います。
ここからは日当たりが悪いコンクリートの下り坂ですので凍結時は注意してください。
坂を下った先に水飲み場があり飲んでみましたがとても美味しい水でした。
のどかな山道を緩やかに下っていくと橋があります。
この橋の途中はビューポイントで遠くの山を堪能できます。
橋は歩行者専用なので気兼ねなく見ることができます。
橋を渡りきった先が西大門跡で昔は多武峰は女人禁制だったことや名残の石碑があります。
ここから御破裂山を目指すのですが・・・・案内看板はありますがザックリで道標もありません。
登山口は写真にアップしておきますので参照してください。
一番確実なのは談山神社から登山すれば道迷いの心配はありません。
私は行ったり来たり結構悩んだ末、導き出した答えは門跡から談山神社へ向かう途中の左側に有る寺院跡から登りました。
急坂をあがると林道に出くわしますので右へ(登る方向)進みます。
途中、下山される方にこの道でいいですかと尋ねたらダラダラした道が続くけど合ってますとのことでしたのでそのまま進みます。
ところがやっとピークらしいところに来ましたがとても山頂とは思えません。
枝道も何箇所かあったので覗いてみますが違います。
GPSで確認しようかと思っていたところに少し年配の御夫婦が通りかかられたので道をお尋ねすると「私らも行くので一緒に行こうか」と誘っていただきご一緒させていただきました。
この御夫婦、かなりの健脚で今までこの界隈の山々を制覇されていたみたいで色々な道を教えていただきました。(とても素敵な出会いでした。)
一緒に歩くこと約5分ほどでありました。
山頂は神社になっており説明看板を見ると藤原鎌足墓所ということでした。
御夫婦は私が来た道を上がっていき途中の集落から下山するということだったのでここで別れを惜しみながら別れます。(本当にありがとうございました。)
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(御破裂山の山頂はこのように神社になっています。参拝して無事を感謝しましょう。)

 神社の裏手に(お墓の手前)ビューポイントがあり、桜井の市街や山がよく見えます。
しばらく周辺を散策した後、次の目的地である談山神社に向かいます。
ちなみに御破裂山の50m程手前が談山神社への分岐となっておりそこには道標がありますので従い、談山神社へと下って行きます。
少し進むと談山(かたらいやまと読みます。ちなみに同じ字ですが談山神社はだんざんと読みます。)への分岐がありますので談山へ進みます。(進むといっても階段を少し上がるだけです。)
ここは標高566m(御破裂山は607m)でその昔、藤原鎌足中大兄皇子大化の改新について語らったと言われる山です。
山頂は広場になっており休憩にも適していたので(大きなベンチが2基あります。)ここで昼食をいただきました。
休憩を終えた私は談山を後にして談山神社へ向かいます。
ここからは急な階段をひたすら下りていくので足元には注意してください。
階段を下り、小川を渡ったくらいから左下に談山神社が見えてきます。
大きな十三重塔(国宝)を見ながら本殿にお参りし無事に下山できたことを感謝します。
社務所御朱印もいただいたので一路飛鳥方面へ向かいます。
ここからの道のりは約8kmほどありますので疲れた方はこのまま談山神社バス停から桜井駅に戻るといいでしょう。
談山神社から西大門跡地へ向かうのですが結構な急坂なのでゆっくり進んでください。
西大門跡地を真っすぐに通り過ぎしばらく行くと左方面へ下る道があります。
(分岐で道標もあります。)
この道が飛鳥へ行く道なのでそのまま進んでください。
民家を抜けたあたりから一回目の車道を横断するポイントがあります。
基本、道標がしっかりしているので問題はありませんが車には気をつけて横断してください。(横断歩道も信号もありません。)
石仏があったり何故かいたるところに奈良県の石柱がある結構楽しい山道が続きますが明日香村に入ったぐらいから(このあたりから道標は飛鳥から石舞台に変わる。)道は険しく細くなりますので足元に注意してください。
しばらく進むとコンクリートの坂道になり、下った先に県道を潜るようなプチトンネルがあります。
その先左側に気都和既神社がありその昔、藤原鎌足蘇我入鹿の首に追い掛け回されここまで逃げてきたとされる歴史ロマンに溢れる神社です。
ここからは道なりに下っていくのですが途中棚田と山が絶妙なビューポイントがあります。
ここから石舞台までは途中で県道に出るので車に注意しながら進んでください。
石舞台古墳は途中左側にあります。(有名なので割愛します。)
そこからしばらく進むと飛鳥周遊路という歴史の道がありますがどこかでマップを手に入れないと入る場所がわかりにくいです。
私も途中にあった駐在所で聞きました。(お巡りさん、ありがとうございました。)
なんとか亀石の場所を理解しましたが石舞台から5kmほどあるので足が疲れた人は周遊バス(赤かめ?だったと思います。)に乗られるといいでしょう。
橘寺方面に向かうと立派な公衆トイレがありますので済ませておくといいでしょう。
このトイレの右側から飛鳥周遊路に入れるので橘寺山門を拝見したら亀石方面へ進みます。
中央公民館の前の道を50mほど進んだ先にありました。
巨石や奇岩に目のない私にとって愛くるしい亀石です。
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(亀石です。メチャメチャ可愛いのですがこの石が向きを変えるとこの辺り一帯が水没するそうです。怖っ。)

 私が思っていた以上に大きく愛くるしいのですが近所に民家があるので大きな声は控えましょう。
ここから県道を潜る形で進むとしばらくして道標があり左へ進むようになっています。
鬼のまな板はその先右側の階段を上った先に、鬼の雪隠は左側にほぼセットのようにあります。
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(ヤマレコには載せなかった鬼の雪隠です。私のブログを見ていただいている方だけにサービス、サービスぅ)

のどかな田園風景を楽しみながらさらに下っていくと右手の方に大きな休憩場所があり、その前の長い直線を進み、突き当たりを右に折れた先すぐ左側に吉備姫王墓があり正面には欽明天皇陵があります。
吉備姫王墓は石で出来た柵に周囲を囲まれており中に入ることはできませんが猿石はこの中にいます。
近くで見ることはできるので柵の間から拝見して写真に収めます。
ガイドブックには5体となっていましたが4体しか見受けられずうっかり4体が正しいと思った私はそのまま欽明天皇陵へ進み拝見して来た道を戻ります。
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(今回はこの猿石を見るのが目的でしたがどう見てもサルには見えません。詳しく調べると飛鳥時代の人間を模したもののようです。ただ、現代人の我々から見るとサルに見えたことから猿石と呼ばれているようです。従い、高取山にある猿石とは時代は同じですが本物の猿石は高取山の猿石と言えます。)

 鬼のまな板方面から来た道を見送り真っすぐに進み突き当たりを右に折れれば近鉄飛鳥駅があります。。(全走行距離18.5km)
このルート、逆走はかなりきついので談山神社から帰る方がいいです。
竜在峠まで行くと帰りの交通手段がかなり厳しいです。
結局この日もお風呂は京都駅で済まし、いつもの友人と待ち合わせした私は土産話を魚に友人と楽しく飲みました。