うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

八経ヶ岳・弥山・修行の旅

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今回は5月の連休を利用して(5,6日)大台ケ原と八経ヶ岳を巡ってきました。
すでに大台ケ原は紹介させていただいたので今回は八経ヶ岳を紹介します。
それではコース案内です。
前日大台ケ原へ行ってきた我々は宿泊先(民宿たっさん)で厚いもてなしを受けいい温泉に入り翌日の朝食と昼食のおにぎりをいただきました。
ここのお宿は女性が切り盛りしており(おばあさん、お母さん、娘)そのほとんどが辰年生まれなことからたっさんというネーミングになったそうでおばあさんが最高に楽しい方でいつまでもお元気でいてほしいと心から願いました。
そのおばあさんによると「行者還トンネルの駐車場は小さくて直ぐに満車になるから朝早く行ったほうがいいよ。」とのことでしたがここまでの道が結構狭く危ない道なので夜に通行するのは危険だと判断した我々は早朝に出発することに・・・(本当はそんなに早く起きる自身が無かっただけですが・・・)
夜が明けて出発した我々は車一台が履行するにも困難な山道をひたすら行者還トンネルを目指します。
友人が「最悪止められなかったらトンネルの手前で車を止めて少し遠回りになるけど一の峠から目指してもええなあ~」というのでそれもまた良しと決めます。
基本我々の登山はいろいろな事を想定しているのでひとつのプランがダメになったからといって諦めることはしません。
そうこういっているうちにトンネル出口の駐車場につきましたが早朝とは言え人気の場所だけにやっぱり満車でした。
友人と引き返そうかと車中で話をしていると管理しておられる村民の方が「山に登るの?下にも駐車場あるよ?」とのこと。
へ?と思いながらそちらを見ると僅か20mほど先に大きな駐車場がありました。
十分すぎるほど車が停められるのでそちらに移動した我々は料金をお支払いして止めさせてもらいました。(料金は一日分です。山頂で一泊される方はその旨を伝えてください。)
登山靴に履き替え、準備を整えた我々は登山口に向かいましたが友人がトイレに行ってくるというので登山口の手前の渓流を橋の上からぼーっと眺めていると男性が「スイマセンが写真をお願いしても・・?」と話しかけてこられたので快諾して撮ってあげました。
しかしこの出会いがその後の素敵な出会いになるとはそのときは夢にも思わず普通に挨拶を交わし見送りました。
友人が帰ってきたので行こうとしましたが車に忘れ物をしたので取りに行きその人たちから10分ほど遅れて我々も出発することに。
先ほどの渓流の左側のなだらかな傾斜を上っていくとやがて吊り橋のような木製の橋が見えてきます。
しかしこの橋を渡った先から急登が始まりますので注意してください。
八経ヶ岳奈良県の奥深いところに有り、本来なら一泊二日か二泊三日で登るような山なのですがこの行者還トンネル西口からなら日帰りで上ることができます。
ただ、それだけに道のりは厳しいものとなります。
元々名前の由来通りこのあたりは大峰連峰といい修行の山であったためよく整備されているとは言え厳しい山です。
今回は行ってませんが山上ヶ岳はあの有名な西の覗き(捨て身行で有名、テレビでもたまに紹介されている怖~い修行)があるような本格的な修行の山なので簡単にクリアできるような山ではありません。
急登をしばらく上って行くと先ほど写真を撮ってあげたパーティが衣服の調整をされていました。
軽く挨拶を交わし、そのまま上っていくと谷間の少し荒れた道になってきたので足場の良いところで我々も衣服の調整を行います。
すると先ほど写真を撮ってあげたパーティのリーダーらしき方が「この道結構急できついですね~」と話しかけてこられたので相槌をうち軽く会話をしてから上り始めました。
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(このような道の悪い急登が続きます。足を痛めないよう注意してください。)

 翌日から仕事であった我々は疲れを残さないためにもここはじっくりと取り組むことに決めたのですがこれがいい結果を生むことになり結局コースタイムを大幅に縮めて上ることができました。
急登は奥駈道出合いまで続くのですが何人抜いたか覚えていないほど今日は人が多くその大半の方は相当足に来ているように見受けられました。
この道は奥駈道出合に出るまで休憩できるような場所がないので基本立ち休憩ぐらいしかできないのですが道幅もあまりないので他の登山者を避けて立ち止まるのは難しく皆さん苦労されていました。
我々は元々のペースを落としていたため結果的に一度も休憩することなく奥駈道出合までたどり着きました。
ここから石休場宿跡という昔の修行場跡地まではほとんど平坦な道になっており、またこのあたりは道幅も広く休憩はいたるところで取ることができます。
我々は景色を楽しみながら石休場宿跡につきましたがその上に人が立っておりその方が「ここからの眺め、最高ですよ~」と教えてくださったので岩の上に上がってみることにしました。
最初は遺跡なら上がってもいいのかな?と躊躇しましたが特に禁止や注意看板もなく岩に向かい上らせていただく非礼を詫びてから岩に上ります。
岩はまるで大蛇嵓のミニチュア版みたいで確かに教えていただいたとおり景色は素晴らしいものでした。
しばらく景色を楽しんだ我々は次の聖宝の宿跡に向かいます。
途中に弁天の森(森と言ってますが普通にピークです。)という道標があり、三角点もありますが山名はあるのかないのかわかりません。一応1600mピークです。
ここからもそれほどのアップダウンはなく直ぐに聖宝の宿跡につくことができます。
ここには理源大師(理源大師は諡号、本来の名は聖宝=しょうぼう)の像があるので記念撮影をして大師に山行の安全を祈願してから先へ進みます。
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(聖宝の像です。ここから先は急登が待ち構えています。)
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(この急登は弥山直下の弥山小屋まで続きます。)

ここから弥山までは急登の連続ですので自信のない方はこのあたりで中休憩をしておくといいでしょう。
我々は見え隠れしてきた弥山に心を奪われながら急登をグイグイ進みます。
途中で下山されてきた方が我々を見て「なんと~健脚ですな~」と賞賛してくださったのでお礼を述べながら進みます。
おそらくこんなに疲れずスイスイ登れるのはペースのよく合う友人と登ることによって相乗効果を生んでいるからだと思います。
道もこのあたりからバリエーションに優れ木の道やプチ岩場、ガレ場と変化しながら進んでいきます。
途中でコケの群生地があり、コケや草花が好きな二人は写真を撮りまくります。
長い木の階段を抜け鉄製の階段を抜けた頃から上空を遮るものがなくなり弥山小屋に到達します。
この時点でまだ10:30だったので小屋前のベンチを拝借して中休憩を取ることに。
持参した柿の種(行動食として実に優れた食料です。)やチョコレートを食べ、友人と談笑しながらゆっくりと過ごします。
しばらく休憩した後に弥山へ登頂します。
弥山へは弥山小屋から10分かかるかかからないかで行くことができ、山頂には天河神社奥宮が祀られています。
我々は神社で無事にここまで来れた事を感謝し、これからの山行の安全を祈願して一路八経ヶ岳を目指します。
八経ヶ岳へは一度弥山小屋まで戻り、小屋前の道を道標に従い進みます。
直ぐに一旦鞍部まで下りますので足元には注意してください。
約200mほど下りそこから登り返しますのでここまでの急登で疲れた人は足を取られないように注意してください。
滑りやすい道やガレ場を越えた先に日本百名山の一つ、八経ヶ岳の山頂が待ち受けています。
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八経ヶ岳の山頂です。錫杖やがれきに埋もれるように三角点があります。)

ここは役行者(役の小角)がその昔法華経八巻を埋納したことからその名が付いたと言われていますがこの名前になったのは明治時代からでそれまでは明星ヶ岳と呼ばれており地図上では八剣山とも表記されています。
ここには二等三角点もあります。
我々は記念撮影を終え、少し山頂から外れた場所でお昼ご飯をいただきました。
民宿たっさんで握ってもらったおにぎりはとても大きく塩も程よく効いていて美味しかったです。
雄大な景色に囲まれ美味しいおにぎりを頬張り友人と山の話で盛り上がりゆったりとした時間を過ごします。
いい休日になったことを感謝し山頂に戻り山の神様に感謝して降りようとした時に「やっと追いついた~」との声がしたのでそちらを見ると朝、写真を撮ってあげたパーティが追いついてきました。
男女8名ほどの皆さんと歓談しそのうち女性の方が一緒に記念撮影をしたいとのことなので一緒に写真に収まりました。
聞けばよく登山をされているようで私が冬のあいだは六甲山ばっかり登っていたと伝えるとリーダーの方が六甲山はホームグラウンドです。とおっしゃっていたのでまたお会いできるかもしれません。
一応私がこのようにヤマレコをつけていることをお伝えしたのでひょっとすると目に止まるかもしれません。(遅くなりましたが約束通り記事にしておきましたよ。)
素敵な出会いに感動しながら彼らに別れを告げます。
この方たちは天川方面へ下山するとのことでしたので山頂で別れ我々は来た道を引き返します。
弥山小屋手前の国見八方睨みからの景色を満喫したらそのまま来た道をひたすら下って行きます。
下りも急な道ですので足を滑らさないように気をつけてください。
我々は私の凡ミス(コーヒーと味噌汁を車に忘れた。)のせいで山頂でコーヒを飲むことができず、また弥山でも自動販売機が無かったので下山したら駐車場にあるだろうと思いそれを楽しみに下りたのですが・・・トイレはありますが自動販売機が見当たらないので思わず独り言で自動販売機がないとつぶやいたら車から管理人さんが降りてきて「ここには申し訳ないけど自販機ないよ。」とおっしゃたのでなぜか聞くと笑いながら「そりゃ、あんた電気来てないもん。」とのこと。
そう言われて周りを見渡すと確かに電線はおろか電柱すらありませんでした。
ついでに帰路への道は来た道か天川への方が近いかお聞きしたところ「来た道の方が早いよ。」とのことだったので車に乗り込み来た道から帰路へつきました。
帰りに温泉を見つけた我々はこの旅の疲れを癒してから家路につきました。