うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

大台ケ原

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今回は5月の連休を利用して大台ケ原と八経ヶ岳に行ってきました。
2日に渡るためまずは大台ケ原から紹介します。
それではコース案内です。
大台ケ原へは公共交通機関ではバスを利用しますがかなりの時間がかかるためマイカーで行くことをおすすめします。
またシーズン中(5月の連休や夏休み)は観光客も多いので早めに到着しないと駐車場が満車になり車を止めるのに苦労しますので注意してください。
また日本で最高の年間降雨量を誇る場所でもありますので天候には十分注意してください。
コースといっても百名山である日出ヶ岳伊吹山同様車で行ける山でもあるため山麓からトライしない限り登山したというより散歩したという感じになります。
周遊路も全て回っても7kmにみたないほどですので歩いた気にもなれないかもしれません。
ただ、シオカラ谷を経由して一周するコースは途端に難易度が上がるためハイカーや観光客の方はシオカラ谷を経由せず周遊する方が良いかもしれません。
コースの起点は大台ケ原のビジターセンター前にある周遊路入口から始まります。
ここからまずは日出ヶ岳を目指し、その後柾木ヶ原から牛石ヶ原を経由して大蛇嵓にいたり、その後シオカラ谷に一旦降りてビジターセンターまで登り返すのが大台ケ原一周コースとなります。
この日は雲一つない好天に恵まれ実に多くの観光客やハイカー、登山客が訪れていました。
我々は京都を8時頃出発し大台ケ原ビジターセンターに到着したのは11時頃でしたが駐車場は満車状態で道路に止めておられる方をたくさん見かけました。
たまたまですがしばらく待っていると出て行かれる方がいらっしゃったのでなんとか駐車場に停めることができ、非常にラッキーでした。
すぐに身支度を整えた我々はコース入口から周遊路に向かいます。
この道は平坦で観光地ではありますが本当に自然の中に設けられた道であるため気持ちの良い道です。
また天気にも恵まれたため清々しい気分で進むことができました。
大台ケ原をよく知っている人は理解できると思いますが一年を通して雲一つないほどの好天に恵まれることはここ大台ケ原では奇跡に近いといっていいほど稀有なことなのです。
現に私も過去に幾度となく大台ケ原を訪れていますがこれほどの好天に恵まれたのは初めてでそれは私の友人も同じでした。
私の友人なんかは私より大台ケ原を訪れていますが初めてや~って嬉しそうに言っていました。(それほど珍しいことなんです。)
平坦な道をしばらく自然を満喫しながら進むと左手に水場があります。
観光地とは言え大台ケ原は自然の宝庫なため水場の水は美味しくいただくことができます。
そこから少し進むと左側に坂道が始まります。
ここからが日出ヶ岳へ行く道の始まりです。
緩やかですがそこそこの距離がある上り坂を上りきるとそこには展望台があり、右へ行けば柾木ヶ原へ左に行けば日出ヶ岳へ行く分岐となっています。
この展望台からの景色も素晴らしく我々はしばらく見とれていました。(海が見えます。)
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(展望台からの景色です。空が澄み渡りはるか向こうには海が見えます。)

 景色を堪能した我々は日出ヶ岳を目指し左へ進路を取ります。
ここからは木で出来た綺麗な階段を山頂直下まで上って行きます。
山頂へは分岐から早い人で約10分程度で到達することができます。
山頂にも展望台があり周囲の山々を見渡せる絶景ポイントとなっており多くの観光客が訪れていました。
ちょうどお昼どきということもあり我々は山頂で食事をいただきました。
この日の献立は牛丼とラーメンです。
周囲の方に羨ましがられながら美味しくいただき食後のコーヒーを満喫した我々は一等三角点を軽く踏んでから次の目的地である柾木ヶ原を目指します。
柾木ヶ原へは一旦分岐まで下りてからほぼ日出ヶ岳に上るぐらいの高度と距離を上りますので普段運動不足の方には辛いコースと言えます。
またどちらも木製の階段での道になるので筋肉痛にならないよう気をつけてください。
この日もストックを使用している方をたくさん見かけましたが基本アップダウンはあるとは言え周遊路なので出来るだけストックは封印したほうがいいでしょう。
(シオカラ谷で使用するのはいいと思います。)
柾木ヶ原からは素晴らしい展望を楽しめ、伊勢湾台風の爪痕を垣間見ることができます。
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(何十年も立っているのに伊勢湾台風の影響は今も色濃く残っています。)

 立ち枯れの木が各地に点在し一種のオブジェのようになった景色を見ながら自然の力のすざましさを見せつけられた我々は木道を観光客に混じりながら次の目的地である牛石ヶ原を目指します。
この牛石ヶ原は一本タタラという妖怪の伝説で有名なのです。
大昔、このあたりを治めていたと言われる猪笹王(はっきり言って猪の親分です。)が漁師に撃たれ近くの湯治場で傷を癒しながら自分を撃った漁師に復讐するため湯治場のオヤジに漁師の鉄砲をなんとかするよう依頼したのですが聞き入れられず失意のもとに死んだそうです。
その後、恨みから妖怪化した猪笹王は大峰(大台ケ原一帯)を荒らしまわったそうですが高僧に封印されてしまいました。
しかし毎年12月20日は好きにして良いとの神託を受け、この地方では12月20日を果ての忌日として山に入ることを禁じたといいます。
現在の牛石ヶ原はそんな面影は微塵もなく観光地として神武天皇の像がひっそりと佇んだ風情のある高原となっています。
ここから少し進むといよいよ本日のクライマックスである大蛇嵓への分岐があります。
分岐を左へ進むと下りになっており、しばらく道なりに進むと人だかりが・・・
そうです、この日はいい天気であったため観光客でいっぱいで順番待ちでないと大蛇嵓の先へは行けないのです。
ただ、ここは申し訳程度の鎖と杭で囲まれただけなので足を滑らすと小さな子供さんなどは転落してしまう可能性がありますので注意が必要です。
足場は岩がむき出しで雨の日とかは私のように慣れた者でも怖い場所なので注意してください。
しかし今日はいい天気、順番が回って私と友人がその場に立ったときは二人共声を失い呆然と雄大な景色に見とれていました。
今までいろんな山を上ってきましたがこの大蛇嵓ほど日本の原風景と言える場所を他に知りません。
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(大蛇嵓とその周辺の景色です。これぞ正しく日本の原風景と言えるでしょう。)

 景色はそれぞれの山々で多種多様な景色がありどれもとても素晴らしく一概に大蛇嵓が一番いいとは言えませんがそれでもこの景色は人々の心を捉えて離さないだけの力強さがあります。
他の観光客に場所を譲って邪魔にならないところからしばらく眺めているとだんだん観光客が減っていきほとんど人がいなくなったため友人とまた景色を楽しみました。
十分に景色を満喫した我々は帰路に着きます。
帰路に選んだのはシオカラ谷まで一旦降りてそこからビジターセンターへ登り返すという大台ケ原で一番アップダウンの激しい道です。
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(シオカラ谷に架かる吊り橋です。アップダウンが急なのでゆっくり進んでください。)

 我々は登山者なのでやはり登った気分になれる道が必要という厄介な生き物です。
従ってハイカーや観光客の方は普通に周遊道路をビジターセンターまで戻られる方がいいと思います。
大台ケ原の標高は平均1500mでシオカラ谷まで降りると約1350m、そこからビジターセンターまで登り返すと約1600m程になるため単純に5~600mの低山を一山登ることになり結構体力が必要となります。
興味本位で行くと翌日必ず筋肉痛で悩まされますので注意してください。
我々は景色と清流を楽しみながらビジターセンターまで戻りビジターセンターで大台ケ原の歴史や資料を拝見したあと本日の宿へ向かいました。
明日は八経ヶ岳へ登頂します。