うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

日本百名山 伊吹山

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今回は深田久弥が書した日本百名山の一つ、伊吹山に行ってきました。
前回の武奈ヶ岳同様雪渓がかなり残っているのかな?と心配でしたが杞憂でした。
それではコース案内です。
伊吹山登山口へ行くバスは近江長岡長浜駅から出ているのですが京都や大阪方面からアクセスするには遠いため時間の関係上、近江長岡から出ている8:45発のバスに合わせて京都駅を6:56発のびわこ線に乗りました。
ここで報告ですが近江長岡駅は大変なローカル駅のため、ICOCAやその他のICカードは使えませんので京都駅からは切符でその他の駅からは米原駅で一旦精算して米原近江長岡間の切符を購入したほうがスムーズです。
万が一、忘れてICカードで行ったとしたらその旨を駅員さんに伝え一旦現金で精算して大きな駅でICカードの初期化(乗った駅の情報だけ消すことが出来る)をしてもらってください。
私たちもこれから気をつけようと話し合いましたがまだまだICカードは全国に普及しているわけではないようなので不安な場合は事前に問い合わせをしておきましょう。
(不必要な現金が発生します。)
バスは登山口まで約15~20分で着きます。
(料金は360円なので事前に小銭を用意しておきましょう。)
よく降りる際に小銭を用意しておらずドタバタする人を見かけますが見苦しいのと他の乗客に迷惑です。時間がないならともかく20分もあるのですから用意はできるはずです。
バス停を降りたら小さな東屋の左横に伊吹山関連のコース案内図とお花畑の看板がありますので写真に撮って参考にするといいでしょう。
バス停からほんの少し上がった場所(バス停の裏手)に三宮神社と公衆トイレがあります。
トイレは伊吹山の三合目まで各合目でありますのであまり心配はいりません。
我々は山行の安全祈願をしてからトイレを済ませ登山口に向かいます。
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三宮神社です。これからの山行の安全祈願をしていきます。)

 三宮神社からすぐのところに伊吹山案内センターがあり、そこで入山料300円を支払います。(支払うと伊吹山の地図とお花畑の説明がついたマップをくれます。)
案内センターから少し行くと階段がありそこから登山口となります。
階段は直ぐに終わり本格的な山道に変わり急登が一合目まで続きます。
一合目に着くと休憩所が右側にあり売店自動販売機がありますので疲れた方はここで軽く休憩をしてもいいと思います。
ここから二合目までは伊吹山スキー場跡を上りますので右手にゲレンデ跡を見ながらの登山となります。
この時期はゲレンデ跡地でパラグライダーを楽しんでおられる方が多数います。
ただゲレンデ跡地は決して快適ではなく茅の切り株が意外と足元を掬うので滑って転ばないように気をつけてください。
切り株は意外と鋭いため万が一転んで顔から行くと切り株が目に刺さる危険があります。
またここも急登なのでペース配分は気をつけてください。
二合目まで出ると山道に変わりますがここも結構な急登です。
ただこのあたりから展望が開けますので景色を楽しみながら進むことができます。
やがて長い直線の坂道を上りきったあたりから道は平坦に変わり前方に建物(トイレ)が見えてきたぐらいが三合目となります。
ちなみに三合目まではタクシーで来ることができるので長距離が苦手な方や伊吹山のみを楽しみたい方は三合目までタクシーを利用してもいいと思います。
三合目までの急登は徳蔵山という山への登山になりますので伊吹山への本当の登山口は三合目からとなります。
従って三合目にたどり着くまでは伊吹山すら見ることができません。
三合目からしばらくは緩やかですが直ぐに急登が始まりますので三合目で休憩をとるか五合目まで我慢して進むかは体調と相談してください。
我々は三合目のお花畑で一輪草やカキドオシを写真に撮ったり眺めて休憩したりで30分ほどゆっくりしていました。
三合目から先は少しがれきが多い道になりますので足をひねらないように気をつけます。
そこから五合目まで行くと左手に休憩所、右手に自動販売機があります。
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(五合目あたりから山頂方面を望みます。すごくいい天気で景色が素晴らしいです。)

ここからは伊吹山の概要がよく見えるので実に景色が素晴らしい場所です。
しかし本格的な登山道はここから始まりますので気を引き締めます。
五合目から避難小屋まではまだ緩やかな坂道ですが七合目あたりから岩場混じりの急登が山頂まで続きます。
道幅も狭くなってきますので下山者との履行の際は谷側に滑落しないように気をつけてください。
また浮き石がたくさんありますので落石させないよう注意してください。
万が一、落石させた場合は下流に向かい「らく~」もしくは「ラック」と大声で知らせてください。
この辺の道はアルプスの道とよく似ているので3000m級の山に挑戦する人は練習として上るといいでしょう。
七合目あたりから左側に行者堂(行導岩の上にあるお堂)が見えますが一般者は行けませんので眺めるだけになります。
行導岩は昔から修験道の修行の場として栄えていたみたいですが行者堂は近世に作られたもののようです。
八合目あたりには手掛け岩という岩がありその昔女性がご主人の後を追いこの地に来たとき神の怒りを買い山から振り落とされた際、振り落とされまいと手をかけた跡が岩に残っているそうです。(このあたりも昔は女人禁制で女の人は入れなかったみたいです。)
八合目の岩場と急登を乗り越えたあたりから木で出来た柵が見えてきます。
この柵は遊歩道の柵なので従い右に進みます。
ここから山頂までも急登ですのでゆっくり進んでください。
やがて前方に山小屋(休憩所兼売店)が見えてきたら山頂です。
直ぐに日本武尊の立像がありますので記念撮影しておきましょう。
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(何故か可愛らしい山頂にある日本武尊の立像です。)

 一等三角点は日本武尊の立像から少し奥へ進み弥勒堂、南弥勒堂と越えた先にあります。
山頂にはこういう石垣に囲まれたお堂が点在していますので巡ってみるのも楽しいです。
三角点は説明看板とともにあるのですぐにわかると思います。
また山頂は広大なのでお昼を頂くのにもってこいなのですが歩道と立ち入り禁止場所は避けてください。
伊吹山百名山としては珍しく車で行くことができるため多くの一般観光客がいます。
もちろん海外からの観光客もいるため立ち入り禁止の場所も理解できていません。
伊吹山は日本でも珍しい固有の花が数多く咲く貴重な山です。
しかし近年観光客や登山客の増加で踏み入ってはいけない場所に平気で入る人たちによって生態系に狂いが生じています。
我々が登ったこの日もいいお天気であったためたくさんの方が山頂にいらっしゃいましたが悲しいことに立ち入り禁止の場所を歩く方、記念撮影する方を多く見かけました。
なかなか実行に移すのは難しいことですがトラブルにならない程度にやんわりと注意してあげてください。
また伊吹山に限らず滋賀県の山ほとんどに言えることですが樹木が少ない裸山が多いです。
当然山頂はいいお天気の時は日差しが強く紫外線も強いため日焼けや熱中症対策をしておいてください。
特に日焼けは気づかない間にどんどん進行していくので皮膚の痛みより体の内側から火照るようになった時に熱中症を引き起こしますので山頂でゆっくりされる際は気をつけてください。
我々はお昼をカレーにして食べていたのですが他の登山客(ツアーと思われる)から羨ましがられ少し鼻高々でした。
私の考えは季節のいい時にはできるだけ山頂での食事を手間隙かけて楽しみたいと思っているため重いですが食料をたくさん荷上げします。
パンやおにぎりがダメだとは言いませんがせっかく景色がいい場所でいただくのでみなさんも一手間かけた食事を楽しんでみてはいかがでしょうか?
また一味違う山行になると思います。(重いですけどね。)
食事を楽しみコーヒーを飲み干しゆっくりしてから友人が東の方に酒呑童子の洞穴があるそうなと言うものですから見に行こうと出発します。
遊歩道を東に進むと東登山道方面の案内看板と注意書きがあります。
注意書きには当たり前ですが観光客に対して登山装備がない人は登山道へ行かないように記載されています。
注意書きを横目に東登山口方面に進むと小さなピークが見えてきました。
そこまでたどり着くと山頂とは違う景色が広がり感動します。
ピーク斜め下に小さな社がありますが登山道から外れているため行くことができません。
(行こうと思えばすぐ行けますが登山道や遊歩道を外れるわけには行きません。)
仕方がないので景色を楽しんだあとは来た道を引き返します。
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(山頂から東に進むとこの社までこれますが社は立ち入り禁止です。遠くに見えるのは立山連峰です。)

 山頂に戻った我々は日本武尊の像の前にある売店でアイスクリームを楽しんでから下山を開始します。
来た道を戻り始めると来た時よりも空気が澄んできて更に遠方まで見渡せます。
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(下山途中から見た景色です。手前に見えるこんもりしたところは三合目です。)

 素晴らしい景色に見とれ写真を撮った我々は景色を楽しみながら少しづつ高度を下げます。
ただ、この日は天気も良かったことから登山客が多く履行したり躱したりが少しずつ億劫になってきました。
普段は滅多に走ったりしないのですがこの日は気分も良かったことから飛ぶような勢いで下りて行きました。
頭の中には田中陽希さんが出演していたNHKのグレートトラバースのテーマソングが鳴り響き調子が上がって行きます。
もちろんほかの登山客を脅かすようなことはしません。
道を譲ってくださった方には丁重にお礼を述べて少し離れた場所から駆け下ります。
「すごいな~」とか「達者やな~」とかの歓声を受けながら進んでいると友人が「お前調子に乗ってるやろ?」と言いながら笑ってついてきます。
そうです。忘れていました・・・・このゴリラーマンみたいな友人はこういうシチュエーションが大好きなのです。
「かなんな~明日筋肉痛になったらどうしてくれるん?俺会社行けへんやん。」などと心にもない事を言いながらニヤニヤついてくる友人はやっぱり超人です。
結局山頂から一合目までコースタイムで2時間半かかるところを約一時間で下りてしまった我々は一合目で休憩しようということになり休憩所でグダグダと休憩します。
なんとなくこの最高の山行を終わらせることに抵抗があったのでしょうか?結局30分ほどグダグダしてから三宮神社まで戻ります。
神社で無事下山ができたことを感謝してからバス停に向かうと・・・・たった3分前に出たところでした。
時間を確認しなかった我々がダメなわけですが次のバスは17時54分までありません。
(この時点で16時8分、バスは16時5分に出ていました。)
15分でも待つのが嫌な我々は歩いてジョイ伊吹に向かうことにしました。
それにしても女性3人組が我々より10分ほど遅れてバス停に来たのですがそのままバスを待つようでした。
(我々はその時、休憩しながらストックやスパッツを片付けていた。)
約2時間近く待つぐらいなら3人もいればタクシーを呼んで割り勘でもすればバスに乗るぐらいの料金で駅まで帰れるのにな~と思いながらジョイ伊吹に進んだ我々は薬草風呂を堪能します。
ここは温泉ではありませんが伊吹山で採れた薬草を風呂に入れてあるので疲労回復や神経痛に効能があり疲れが取れるいい風呂です。(料金は600円)
また畳で出来た休憩所がありますので仮眠も取れます。
この日は大変暑かったので風呂上がりに汗をかくことを嫌った我々は仕方なくタクシーを呼んで駅まで行きました。
運転手さんが「今日は人が多かったでしょう?」とおっしゃったのでてっきり天気がいいからだと思った我々は「天気が良かったから多かったですよ~」と返事すると運転手さん曰く「ドライブウェイが昨日から開通したんですよ。」とのこと。
今年は例年より雪が深くてようやく昨日開通したらしいです。
でも思っていたより山頂付近には雪が無かったと伝えるとドライブウェイの向こう側はまだ3mほどの積雪があるとのこと。
どうやら日当たりの悪い場所はかなりの残雪があるようです。
滅多にいないと思いますが国見岳方面から登山を計画されている方がいらっしゃれば注意して情報を集めてからトライしてください。
京都に戻った我々はいつもの居酒屋(山ガールが店長の店)で祝杯をあげてから帰路につきました。