うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

千日回峰行完走

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3
 
 
今回は前回下山ルートを間違え、自分の足で下山できなかったことからもう一度トライしようと思っていたところへいつもの友人が自分も千日回峰の道を歩きたいと言ったことからもう一度チャレンジしてきました。
それではコース案内です。
京都駅から湖西線大津京駅で下車し、京阪電車に乗り換え松ノ馬場で降ります。
駅を出て大きな道を北上すると国道に出ます。(道を挟んだ向かい側に最乘院という寺院があれば正解です。)国道に出たら左に下ります。(坂道になっています。)
50mほど行くと道標がありますので従います。
右が住宅地、左が墓地になっていれば正解です。
イメージ 4
(この道をひたすら進みます。)

その道を進むと途中で車止めの鎖が張ってありますが横を通り抜けます。
しばらく進むと車道(コンクリートの道)から山道に変わるところに道標があります。
ここからは木の階段状の道が続くのでペース配分を間違えないように進みます。
やがて右手にお地蔵さまが祀ってあるところに出ます。
その辺から少し上りが緩やかになり少し進むと一つ目の紀貫之の墓標へ誘う道標がありますがそちらへは行かずに山道を進むと左手が開けてきます。
一番開けたところの左側に岩があります。(少し下ったところにあります。)
これが遠見岩と呼ばれ遠くまで見渡せます。(眺望が素晴らしいです。)
ルートに戻りすぐに二つ目の紀貫之の墓標へ行く道を見送り左にルートを取ります。
(Y字型になっており右が紀貫之の墓標へ左が延暦寺方面に行く道です。)
イメージ 5
(向かって左の道を進みます。)

やがて上りから急に谷間に下りていく道になり箸塚の谷を超えるとまた竹林の中を急登になります。登りきったところが玉照院でここから延暦寺の関連寺院の始まりになります。
玉照院へ行く手前には獣よけの扉がありますので必ず開けたら閉めてください。
ここからも基本上りがほとんどです。かなりの急登になりますので足に気をつけてください。時間があれば毘沙門堂によると大津市街を見渡せる展望の良いスポットがあります。
そのまま上り坂を道なりに進めばやがて坂本ケーブル駅に出ます。
ここで水がなければ自販機で購入しておきましょう。またトイレもあります。
坂本ケーブル駅からも展望がいいですので時間があれば景色を堪能しましょう。
ここから延暦寺までは10分ほどですがここまでできついと思った人は延暦寺散策に切り替える等プランを考えてください。(延暦寺から先はエスケープするルートが無いです。)
延暦寺の入口でチケットを購入します。(延暦寺諸堂巡拝券と言います。これがないと横川に入れません。)
横川でも購入可能ですが根本中堂や他のお堂を見学するにも必要ですのでここで購入することをおすすめします。
前回来た時は御朱印を集めていなかったので参拝しかしませんでしたが今回は友達と一緒に延暦寺でしか売っていない御朱印帳(めちゃくちゃおしゃれです。根本中堂や横川中堂がレリーフになっています。購入は延暦寺会館でしか購入できないので注意してください。延暦寺では不滅の灯火の御朱印帳しか購入できません。)を購入して根本中堂から順番に御朱印を集めながらの回峰となりました。
よく御朱印は神社と寺院を分けるべきだと主張される方がいますが延暦寺に来ると考え方が変わると思います。
延暦寺を開山した最澄は神仏に区別はなく全ての宗教はその原点を同じものと考えるとの教えを説いた人で麓にある日吉大社とも繋がりが深く回峰行を行っている行者の方たちも日吉大社やその周囲の神社・寺院を回っておられます。
なので私は神社と寺院の御朱印が交じることに抵抗はありません。
ただ、真剣に西国33箇所や四国を巡礼している人は順番に回っておられると思いますので分けられるのは自然なことだと考えます。
要は取り組み方の違いですのでそこは柔軟な考え方で良いのでは?と考える次第です。
ただ一つ言えることは御朱印を頂く際は先方に失礼の無いようにルールを守って頂いてください。(先にお参りを済ませる。言葉使いといただいたあとのお礼をしっかりと・・・)
話が横にそれました。ルートに戻ります。
松ノ馬場から延暦寺までは普通に歩くと2~3時間かかります。
なので足が残っていない人は延暦寺を散策して帰路は坂本ケーブルで下山してもいいと思います。ここから先は横川まで約5kmあり途中でエスケープできません。
イメージ 6
文殊楼から見た根本中堂です。ちなみに石段は急なので足を痛めないように。)

阿弥陀堂→山王院→釈迦堂と巡りながら進むと奥比叡ドライブウェイの下をくぐるトンネルに出くわします。ここからは完全な峰道です。元三大師道の丁石が順番に出てきますので順を追うように進んでいきます。一回だけ出てくる黒谷青龍寺へ下る車道を横切り又峰道に戻ると玉体杉がその大きな姿を現します。ここは京都市内を一望できるビューポイントであり回峰行を行う修験者はここから玉体=天皇の健康を祈念したことからこの杉を玉体杉と呼んだそうです。休憩場所にはもってこいなのですが周りがあまり広くないので長居はできません。
ここからさらに進むとせりあい地蔵が現れますので進路を右に取ります。
ちなみに真っ直ぐに進むと急登ですが約10分程で横高山(767m)さらに15分程で→水井山(794.1m)まで行くことができますが無理はしないでください。
ちなみに両山ともに展望はありません。
ちなみにせりあい地蔵を左に行くと京都側の八瀬方面へ下ることができます。
約一時間ほどです。下りた先に登山口という名前のバス停があります。
せりあい地蔵から右に少し行くと又奥比叡ドライブウェイを潜るトンネルがありますので潜って向こう側に出ます。(奥比叡ドライブウェイは全面歩行禁止です。間違えて車道に出ないようにしてください。)ここまでくれば横川まで30分ほどです。横川まで来ると左側に駐車場が見えてきますので道を駐車場側に下る方を選びます。
駐車場を抜けると横川中堂への入口ですがここでは延暦寺諸堂巡拝券の提示を求められますので提示してから境内に進んでください。(券の無い方はここで購入できます。)
秋の横川中堂は写真の題材によく選ばれるほどの景色ですので堪能してください。
イメージ 7
(横川中堂です。雪の季節も趣があります。)

さて、ここまでで時間と体力はどうでしょうか?疲労度が上がった人はここでゆっくりと見学や探索をしてバスで帰路に着くことを強くおすすめします。
ここからの下りは日吉大社まで行きますので約2時間は見ておきたいです。
足が十分に残っていて時間も余裕があるのであれば元三大師の御廟へお参りに行くのもいいでしょう。適度な山道を楽しむことができるのと観光客があまり来ないので静かです。
一通り横川を堪能したら下山を開始します。
まず、鐘楼の方へ進み恵心堂の前を通り過ぎます。
前回はここで道がわからなくなり間違えたルートを下りてしまったのですが今回は助っ人の友達と一緒ということもあり相談できるので心強かったです。
もちろん前回の反省も踏まえて十分にルートを調べて置きましたがそれでも道標等が一切無いため正直ここからのルートは初心者にはお勧めできません。
どうしても行ってみたい方は読図ができる方と必ず一緒に行動してください。
ここからは高度計・地図・コンパスがあること、読図が出来ることが必須条件です。
恵心堂を通り過ぎてしばらく行くと道は右に曲がる方と左に少し広場があり、よく見るとその先に道が見えるところに出ます。
前回は間違えて左に行きましたので今回は右に行きます。(右が正しいです。)
しばらく進むと前方に日本生命の慰霊碑がありますが右へ通り過ぎます。
唯一の手掛かりとして覚えておきたいのは滋賀医大の墓地方面に進むということです。
なので途中まではそちらへの案内看板があります。
ただ、1~2箇所ぐらいにしかなくその間が長いため読図ができないと樹木伐採用の林道に迷い込む可能性が高いです。
ここで覚えておいて欲しいのは高度(横川中堂と滋賀医大の墓地まではほぼ580~600mの間を推移するのでコースは平坦だということがわかります。)で高度が600mから下がることはありません。
従って下がるルートは間違いであることがわかります。
高度と読図が出来れば間違えることはないと思いますが念のためコンパスで坂本方向を確認しておきます。(横川からは坂本方面を目指すことになります。)
滋賀医大の墓地まで来れたらその前に道が二股になっていると思います。
一方はそのまま直進、一方は左に下って行きます。
どちらも林道で車一台分の道幅なので迷いやすいですがここからの目標は三石岳になりますので地図を確認します。下山ルートは三石岳を右に巻く形になるためこの時点では高度が下がらないことが分かります。
従い、左のルートは下っていくので間違いであると分かります。
どちらも鎖が張ってあり一見すると通行不可のようですが車止めですので鎖の横を通り直進します。(ここに至るまでの道も林道ですので道幅は一緒です。)
しばらく進むとやっと待望の道標があります。三石岳に行くための道標ですが分岐にあるため右に進めば三石岳、左に進めば日吉大社方面であることが地図上で確認できます。
左に進んでいくと左側が開けて眺望が効く場所が何箇所か現れますので時間に余裕があれば
休憩してもいいと思います。
ここからはどんどん下っていくのですが道標は無いので林道を外れないように注意してください。
しばらく林道を下っていくと今までは坂本方向へ進むだけだった林道が急に曲がれ左のような感じで元来た方向へ進路を変えます。
そのまま下っても下りられますが右側に注意していると進路を変えてから10mほどで小さな日吉大社・坂本の文字と矢印が記載された手製の看板があります。(見落とさないように)
道もいきなり細くなるので不安になりますがこれが正解なルートですので自信を持って進んでください。
道は先程までの快適な林道とは打って変わり険しい下りが続きますので気をつけましょう。
しかしよく見ると杭のような鋲のような感じで所々に打ってあるため道迷いの心配はないと思います。
高度が300mぐらいで道が二股に分かれる場所があります。
一応手製の看板もありますがルートは左を取ります。
右のほうが大きく立派ですがここは下る方向ではありません。
左の道を進むと大きな道に出ます。(大きいといっても人が二人並んで歩ける程度です。)
右は下る方向、左は上る方向ですがここで高度を見ると320mほどですので地図で確認すると八王子山を左に巻き日吉大社方面に出るには上るという判断ができます。
(八王子山は381mなので少なくとも巻くには350~60程度の高度が必要。)
従い左に登ってください。
しばらく登ると平坦になりこのあたりから黒地にてっぺんが赤色の杭のようなものが崖側に等間隔で打ってあります。
その杭に導かれるように進むとやがて下りになりそのまま進むと左側に牛尾宮が現れます。
ここは日吉大社の一角で金大巖(こがねのおおいわ)を挟むように牛尾宮と三宮という社殿が建っているのですが圧巻の一言です。ぜひ見学してください。
イメージ 8
(牛尾宮と三宮です。これが山の中腹に立っているのでそれだけでも圧巻です。)

ここまで下りてこれたらもう心配はありません。日吉大社の境内ですので道なりに下れば東宮に出ますので時間に余裕があれば全ての社をお参りするといいでしょう。
ちなみに御朱印を集めている私たちはここでも当然いただきました。
帰路は日吉大社を辞して道に出たら左に進むと10分ほどで京阪坂本駅、20分ほど歩けばJR坂本駅に出ることができます。
温泉は雄琴までJRで行けばあがりゃんせと言うスーパー銭湯の送迎バスが利用できます。
また、京都駅の前に京都タワーがありますが地下3Fに銭湯があります。
当然風呂上りはお互いの健闘をたたえ合って飲み会でした。総走行距離は30kmです。
まあ、何回も寺院を巡ったりしていたので距離は増えましたが前回のリベンジができたため清々しい気持ちでした。