うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

千日回峰行

イメージ 9
イメージ 10
イメージ 11
今回は以前より憧れていた千日回峰行の道のりをたどってみたくなりチャレンジしました。
従って山頂は一切ありませんが実際は約900m前後の高低があり、尚且つ踏破距離が約17km程になりますのでかなりの健脚向きのコースです。
一回で回るのではなく数回に分けてトライされるのが良いと思います。
詳細は登山口アクセス方法で述べていますのでここでは割愛しますが登山口がまずわかりづらいので事前によく調べてください。私の撮った写真も参考になれば幸いです。
まず松ノ馬場で下車してから住宅地を山手側にまっすく進みます。
途中で地蔵堂がありますのでその右側を住宅地に沿うように進みます。
イメージ 1
(この地蔵堂の右横の道を上がって行きます。)

やがて国道に(県道かも?)出ます。道を挟んだ目の前に大きな神社(すいません、名前忘れました)が見えるので左(坂道を下る方向)に進みます。約50m~100mの間を住宅地側に注意深く目を向けていると道標があります。(結構大きいのですぐわかると思いますが少し斜めに立っているので見落とさないように)道標が指し示す方向を見ると右側が住宅地、左側がお墓(庄墓と言うらしい)になっています。
イメージ 2
(古いからか立て付けが悪いからか倒れかけていますので見落とさないように。無動寺へ向かいます。)
イメージ 3
(右手は住宅地・左手はわかりにくいですがお墓です。この間の道を真っ直ぐに進んでください。)

その道を山に向かって真っ直ぐに進みます。途中墓地の終点ぐらいに樹木に赤テープが巻いてあり、左へ誘われそうになりますが無視して車道が終わるまで真っ直ぐに進んでください。(ちなみに私は間違えて入りましたが直ぐに崖になってました。)
車道が終わるまでは少し不安になりますが終わる頃からようやく道標が現れるので一安心です。
道は一本道ですが途中一箇所だけお地蔵さんが右手にある方にも道が見えます。
お地蔵さんの方には行かず階段状の左側の道を進んでください。
ここからしばらく急登が続きます。いきなり高度を稼ぐような上りですので無理をせずに登ってください。
しばらく行くと一回目の紀貫之の墓へ通じる道標があります。
それを見送り進むとトウノ岩(遠見岩)が左側にありますので写真を撮るならそこで撮るといいでしょう。(次に展望が開けるのは坂本ケーブル駅までありません)
イメージ 4
(トウノ岩からの展望です。眼下に坂本の町や琵琶湖が見えます。)

さらに高度を上げていくと2回目の紀貫之の墓に行く分岐に出ます。
ちなみにこの道を紀貫之の墓の方に行くと坂本ケーブルの中間駅に出ます。
イメージ 5
(道標を右に行くと紀貫之の墓へ左に行くと最初の目的地である無動寺へ続きます。)

やがて上りから急に谷間に下りていく道になり箸塚の谷を超えるとまた竹林の中を急登になります。登りきったところが玉照院でここから延暦寺の関連寺院の始まりになります。
玉照院へ行く手前には獣よけの扉がありますので必ず開けたら閉めてください。
ここからも基本上りがほとんどです。道なりに進めばやがて坂本ケーブル駅に出ます。
ここで水がなければ自販機で購入しておきましょう。またトイレもあります。
展望も開けるので小休憩しても良いでしょう。
ここから道なりに進むと延暦寺につきますがここで最終判断をしてください。
ここまでの道のりで疲労度や足の残り具合をよく確認し、問題がなければ横川へ行くために
用意として延暦寺諸堂巡拝券を購入してください。これがないと横川に入れません。
横川でも購入可能ですが根本中堂や他のお堂を見学するにも必要ですのでここで購入することをおすすめします。
イメージ 6
延暦寺入口です。入ってすぐ右側に延暦寺諸堂巡拝券を売っています。)

時間が押したり疲労度の高い人は根本中堂やその周辺を散策してから坂本ケーブルを利用して下山することを強くおすすめします。(横川から坂本ケーブルにもどる最終バスは午後4:00で終了します。下山する方法がなくなりますので注意が必要です。
体力・時間ともに問題のない方はここから横川に向かいます。片道約5kmですのでくれぐれも自己責任でお願いします。(基本山道でアップダウンが結構ある中での5kmです)
阿弥陀堂→山王院→釈迦堂と巡りながら進むと奥比叡ドライブウェイの下をくぐるトンネルに出くわします。ここからは完全な峰道です。元三大師道の丁石が順番に出てきますので順を追うように進んでいきます。一回だけ出てくる黒谷青龍寺へ下る車道を横切り又峰道に戻ると玉体杉がその大きな姿を現します。ここは京都市内を一望できるビューポイントであり回峰行を行う修験者はここから玉体=天皇の健康を祈念したことからこの杉を玉体杉と呼んだそうです。休憩場所にはもってこいなのですが周りがあまり広くないので長居はできません。
イメージ 7
(玉体杉です。写真が横向けで申し訳ないです。)

ここからさらに進むとせりあい地蔵が現れますので進路を右に取ります。
ちなみに真っ直ぐに進むと急登ですが約10分程で横高山(767m)さらに15分程で→水井山(794.1m)まで行くことができますが無理はしないでください。
ちなみに両山ともに展望はありません。
せりあい地蔵から少し行くと又奥比叡ドライブウェイを潜るトンネルがありますので潜って向こう側に出ます。(奥比叡ドライブウェイは全面歩行禁止です。間違えて車道に出ないようにしてください。)ここまでくれば横川まで30分ほどです。横川まで来ると左側に駐車場が見えてきますので道を駐車場側に下る方を選びます。
駐車場を抜けると横川中堂への入口ですがここでは延暦寺諸堂巡拝券の提示を求められますので提示してから境内に進んでください。(券の無い方はここで購入できます。)
秋の横川中堂は写真の題材によく選ばれるほどの景色ですので堪能してください。
イメージ 8
(横川中堂です。この角度からの写真がガイドブック等によく掲載されています。)
 
さて、ここまでで時間と体力はどうでしょうか?疲労度が上がった人はここでゆっくりと見学や探索をしてバスで帰路に着くことを強くおすすめします。
ここからの下りは日吉大社まで行きますので約2時間は見ておきたいです。
夏なら日が落ちるのも遅いですが秋は釣瓶落としであっという間に暮れてしまいます。
最低でも午後3:00には下山開始してください。
と、ここまで偉そうに書きましたが私もミスをしてしまい下山ルートを間違えてしまいました。
今から記載することは私自身の反省と皆様に少しでも参考になればとの思いから書きますので興味のない方は横川までのルートを参考にしてください。
横川で全てを散策し終えた私は帰路に着くべく下山ルートを探しましたが情報では境内にある鐘楼を右に行き恵心堂を過ぎた先が下山道になっていましたのでそちらへ行きました。
ところが下山ルートの案内板もなく色々見て回りましたが下山道を見つけることができず
どうするか悩んでいたときなにげに見えたのが大きな林道でした。
見落としていたと思いそちらへ行くと看板が倒れておりその看板には「この先、崖崩れ多発の為、通行できません。もし通行されるのであれば自己責任でお願いします。」と書いてありました。
私はしばらく悩みましたが時間が迫っていたこと(この時点で午後3:00)道が林道で車一台分の道幅がありすごく整備されていたこと。地図で確認したが本来の下山ルートと近接した道であったことから間違いないと判断した。(実際は微妙にずれているのですが地図の縮尺ではわかりづらかったです)
約30分程は順調な道で所々に落石の跡があったが特に問題となる箇所では無かったためそのまま下山していった。(落石は大きいものでバレーボールぐらいあったが十分によけられる道幅であったため油断をしていた。)
しばらく行くといきなり山肌が崩れた箇所に出たがそこでも通行可能であったためそのまま通過したのだが少し進むと完全に道が獣道のようになり今までの林道はなんだったのか?と思うほどの有様になり流石に躊躇し出したとき(この時点で引き返すべきなのだがまだ迷っていた)木の枝に引っかかたのか長年愛用していた麦わら帽子が突然脱げて谷側に転げ落ちた。目の前にある(約5m)ので拾おうとしてハッと我に返りました。
「私は何をしているんだ?転げ落ちたら生きて帰れる保証はどこにもないじゃないか?」
そう思うと途端に怖くなり又、身の危険を教えてくれたのが長年愛用していた麦わらであったことにも奇妙なものを感じて麦わら帽子に心から侘びを入れて来た道を引き返しました。
不思議なことにそこまで30分(下り)かかったはずなのに上りはわずか15分で横川中堂に戻ることができ、4:00発のバスに間に合ったため坂本ケーブルから下山した次第です。
なので今回の紹介ではくどいほど時間と体力について述べさせていただきました。
どうか皆様も無理のない計画で山歩きを楽しんでください。