伊那佐山・井足岳
今回は伊那佐山と井足岳に行って来ました。
この頃ずっと奈良県の山々に魅了されているので行ったことが無い山が少なくなって来ましたがそれでも色々ガイドブックで調べたら結構いろんな案が出て来ます。今回もそんな中のプランですが一つだけ注意して欲しいことがあります。
このルートは伊那佐山までは参詣の道なので迷わず到達することが出来ますが伊那佐山から先は道が不明瞭だったり荒れている場所もあるので伊那佐山から先へ行きたい方は上級者同伴のもとチャレンジしてください。
地図とコンパス、出来れば高度計も持参してください。
これからはただでさえ気温が低い季節です。
道迷いから遭難するとビバークするのも一苦労します。
特に高齢者の方は1人で行かずに同行者を設けてからチャレンジしてください。
それではコース案内です。
近鉄榛原駅で下車したら菟田野行きか岩端行きのバスで比布バス停まで行きます。
時間が合わない、もしくは待ちたく無い方はタクシーで比布バス停まで行きましょう。
ちなみにタクシーの料金は1400円ほどです。
4人もいればバス代とそんなに変わりませんし帰路は私のコース通りなら歩いて榛原駅まで戻るので料金は要りません。
この路線、御多分に洩れず便数が限られていますので事前に調べてください。
比布バス停からバスの進行方向に少し進んですぐに左へ入る大きな道があるので左へ進みます。
伊那佐文化センター方面を目指してしばらく進むと大きな看板が左側にあります。
伊那佐山登山口500mと書かれているので従い、まっすぐに進みます。
しばらく進むと竹橋という橋が掛かっていますが右は車道なので左の緑色の橋を渡ります。
渡った先に道標があるので従い、左へ進みます。
すぐに結構な坂道になりますので足をいたわりながら歩いてください。
しばらく進むと道標が家の軒先にあるので見落とさず進んでください。
次の道標が左を示唆しているので従い左へ進みます。
少し進んだ先に分岐があり、右の急坂を上ります。
上がった先に道標があるので左へ進みます。
ここからやっと山道に入ります。
清々しい道を歩いて行くと左側に山の神様が祀られていますのでこれからの山行の安全祈願をしておきましょう。
しばらく道なりに進んで行くと古い石碑があり、右やたき、左嶽大明神と書かれています。
ここは左の道をチョイスしてください。
そこからしばらく進むと前方に分岐があり、その先に立派な鳥居があります。
道標もあるので従えば良いのですが鳥居が正解の道を示唆しています。
鳥居をくぐった先から道は少しづつ険しく急坂になって行きます。
つづら折りの急坂を何回か右へ曲がった先に猿岩展望台の分岐があります。
分岐を無視して進めば山頂ですがここは猿岩展望台へ行くことをオススメします。
分岐から急な下りを少し進めば猿岩があります。
ここからは遠くに金剛山や二上山、手前には音羽三山などが見渡せる絶景ポイントです。
伊那佐山のピストンでプランを立てられるのならお昼はここでいただくのもいいでしょう。
一通り見終わったら山頂を目指して登り返します。
分岐まで戻ったら右へ進みます。
少し進めば道の先に立派な社殿が見えて来ます。
この社殿がある場所が伊那佐山の山頂となります。
この社殿は都賀那岐神社と言い、神武天皇東征の史跡とされる場所です。
また、雨乞いの社とされていて昔はここで雨乞いの神事が行われていたそうです。
神社に向かい、左側には周辺図があるので山座同定を楽しめます。
右側には三等三角点もあります。
休憩ができるほど広い場所ですが聖域なので汚さないようにしましょう。
疲れた方はここからピストンでバス停まで戻るといいでしょう。
ここから先は道が不明瞭だったり荒れている場所があるのでかなり神経を使います。
また、アップダウンもそこそこあるのでナメてかかると危険です。
ご自身の力を客観的に見て判断してください。
(比布バス停です、今はバス利用よりもタクシー移動の方が確実かもしれません。)
(バス停を少し行き過ぎた先にある老人ホームの看板に従い、左に進みます。)
(しばらくアスファルトの道を進みます、道標はこのように適度にあります。)
(この緑の橋を渡った先を左に進みます。)
(ここからしばらくはこのタイプの道標が案内してくれます。)
(いきなり結構な坂道になりますのでゆっくり取り組んでください。)
(この分岐までくれば大丈夫、後は右へ進むだけです。)
(道なりに進めば山道に入ります。)
(山の神様が祀られているのでこれからの安全祈願をします。)
(山の中に立派な鳥居があります、参拝の道なので汚さないように気をつけましょう。)
(標高はしれているのですが結構上りごたえのあるいい山です。)
(猿岩展望台と書かれた看板では是非とも従って行ってみてください。)
(猿岩です、ここは景色もよくそこそこ広いので休憩適所です。)
(天気はイマイチですが景色は最高です。)
(ただし、結構な坂道を戻るので疲れやすい方はやめておいてもいいでしょう。)
(猿岩展望台から直ぐに山頂である都賀那岐神社につきます。)
(本当に山頂にあるのでびっくりしますが謂れを知ったら納得の立派な神社です。)
(山頂には立派な周辺図がありますので山座同定を楽しみましょう。)
(山頂からの景色です。)
(山頂には三角点も神社の横にあります。)
都賀那岐神社の三角点の先に山岳会が設置されたプレートがあるので従い、下ります。しばらくはわかりやすいつづら折りの下りを下って行きます。
しばらく進むと林道に出るのでそのまま進みます。(道標があるので従えばいいです。)
少し進めば左右に分岐していますが左はそのまま林道になっており、唯一のわかりやすいエスケープルートとなっています。
井足岳へは右の道を進むのですがここが第一の関門で道幅約30cmほどの細い道が結構な角度で上に上がってます。
踏み外しても死にはしないでしょうが怪我はするくらいの高さがあります。
なんとか乗り越えても次のプレートを見つけるまでは不安になるような道が続きます。
今回はできるだけ忠実に写真を載せておきますので参考にしてください。
しばらくは細い道が続きますが赤テープは結構な数を巻いていただいているので見落とさず進んでください。
途中に台風の影響を受けたと思われる倒木が何ヶ所かあります。
また、ややこしいことにその辺りに枝道があるので倒木に惑わされずに周囲をよく見て正しい道を進んでください。
この辺りから急な下りや上りが連続して何回かピークらしき場所を通過します。
伐採地を越えた辺りの右側によく見ると老人ホームが木々の間から見え隠れしているので万が一の時のために場所をよく覚えておきましょう。
いざという時にかなり心の支えになってくれるはずです。
ここから急登になって上がった先に山岳会の設置されたプレートがあり、左を示唆しています。
もう一度急な下りを下って次は熊笹の道を上がって行きます。
熊笹を越えたら道は大きく右へ進路を変えます。
ここからは少し気楽になるような道ですが赤テープは見落とさず進んでください。
なだらかな道はすぐに終わり、山岳会が設置されたプレートを起点に最後の急登が始まります。
道も細い場所があるので注意してください。
上りきった先が井足岳山頂です。
ここは結構広い場所なので休憩すると良いでしょう。
私もここでお昼をいただきました。
この日はここで1人の男性とお会いしました。
聞けばこの方は先週も来られたそうでお仲間をこの山に連れて来るために下見しておられたそうです。
先週は私のルートを逆から来られたそうですが流石に厳しいと思われたそうで今回はできるだけ楽な道から井足岳に登って伊那佐山へと縦走するとのことでした。
定年を過ぎて好きな山に行けるのはいいけどお金がかかるのでできるだけ安上がりにする為にお得な切符を買って行っているんですよ〜とおっしゃる実に清々しい気持ちの良い方でした。
(お得な切符とは青春18切符)
意気投合していろんなお話をさせていただきました。
その節はありがとうございました。
休憩を終えた我々はそれぞれのルートに別れます。
ちなみに山頂広場から少し下りた辺りに三角点があるので好きな方は見落とし厳禁です。
ここからは急な下り坂になるので気を引き締めて進んでください。
また、ある程度下った辺りに左への巻道があります。
赤テープだけ見ているとこの巻道に気づかず間違えた道を進んでしまうので私の写真を参考にこの辺りでは周囲をよく見回してください。
山岳会が設置されたプレートを必ず見つけてください。
そのプレートには榛原→と書かれています。
このプレートの先は不安になるほど赤テープが見当たりませんがプレートを信じて進んでください。
ここでは赤テープよりもこのプレートを必ず信じて進んでください。
しばらく進むと赤テープもありますしプレートもあります。
私の感覚で100m前後でプレートがあります。
赤テープとプレートと地図とコンパスの組み合わせで確実なルートを選択してください。
しばらく進むと小さな沢沿いを歩くことになります。
沢を右へ一回、左へ一回、丸太橋の上を渡りますが苔でとても滑りやすいので注意してください。
ちなみに沢を渡る時は周囲を見渡してください、必ずプレートがあります。
左へ渡った先は右へ進みます。
しばらく道なりに進むと倒木があり、まっすぐの道と右へ曲がる道との分岐があります。
ここもよく見るとプレートがあるので従って右へ進みます。
ここからは道なりに進めばいきなり民家の前の空き地に出ます。
振り返っても登山口とは思えないのでこちらからトライするのはオススメ出来ません。
このルートを熟知している方となら良いでしょうが地図やガイドブックでは少し不安な道となります。
ここからは道なりに下って行きます。
しばらく進むと国道に出ますがこの道は伊勢本街道なのでここまで来れば安心です。
あとは伊勢本街道を左へ進めば左側に墨坂神社の鳥居が見えて来ます。
疲れた方はそのまままっすぐに進めば榛原駅に到達します。
私は歩き足りないのと墨坂神社に興味があったので迷わず墨坂神社を目指します。
祓戸の神様にお参りしてから墨坂神社の本殿を参拝して無事に下山出来たことを感謝します。
御朱印がいただきたかったのですが社務所が閉まっていたので諦めて駅へと向かいます。
駅に着いたら2時の電車に乗れたので京都に3時に着いた私はいつもの温泉と居酒屋で締めてから帰路につきました。
(この山岳会が設置された道標に従います、ちなみにここからはこのタイプの道標が頼りになります。)
(眼下に見えているのが老人ホームです、緊急の場合に備えて見かけたら位置関係を覚えておきましょう。)
(この何もない道を上がりきった先が井足岳山頂です。)
(山頂から少し下ったところに三角点がありますので好きな方は見落とし厳禁です。)
(井足岳も標高は低いのですが結構峻険な山なのでなめてかからないようにしましょう。)
(帰路も荒れた道になるので油断せず周囲をよく確認しましょう。)
(この道標を一個でも見逃すと大変ですので見落とさないよう注意しましょう。)
(道は荒れていますが清々しく歩ける不思議な道です。)
(丸太橋を3回ほど渡渉します。)
(この道もボーっと歩いていると真っすぐに行ってしまいますので注意してください。)
(ポンと出たところは登山口の表記もないのでこちらからは慣れた方でないと行くことはできません。)
(集落を抜けてくると伊勢本街道に出ますので左へ進みましょう。)
途中にある墨坂神社に参拝します。)
(榛原駅に戻ってきました。)
あとがき
この道は伊那佐山だけなら難易度はそれほどでもありませんし、私の行ったルート以外にも上がるルートもありますのでガイドブックを見比べてご自身の行きたいルートで行くのもいいでしょうね。
ただ、井足岳を予定に入れるのなら難易度は一気に上がります。
ルートは全体的に不明瞭な箇所が多く、迷い込む危険性はかなりあると思います。
コンパスが使えることは必須と言えますので必ず地図とコンパスは持っていきましょう。
井足岳山頂でお会いした方も何回もルートを確認するため登られていました。
やっぱり安易に人を連れて行くのではなく安全に連れて行った方々を無事に下山させるという使命感から登られているのだと思いました。
こんな方が先達となって人を連れて行く分にはいいのですがこの頃は地図やガイドブックも持たずに山に来る中高年が増えました。
自己責任とは聞こえがいいですが本当に死ぬかも知れないという時にそんなイキガッたことが言えるのでしょうか?
あっちをウロウロこっちをウロウロとさ迷い、大声で喚き散らし声が枯れて水がなくなりやがては体力もつきはて死ぬのを待つばかり・・・もしくは彷徨ったあげくに崖や滝に滑落する・・・遭難とはこういうことになります。
やはりどんなスポーツでもなめてかかると思わぬ怪我はつきものです。
なので山に行くときに少しでも私の言っていた事を思い出していただき、準備万端で挑んでいただきますようお願いします。
皆さんが安全に楽しく登山されることを祈りながら終了です。
でわでは~~