うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

山と健康(石仏・摩崖仏)

ドモヽ(*´ω`*))((*´ω`*)ノドモ
ご無沙汰しております。うめぞーです。

今回はタイトルにもありますように私のコレクションの中から厳選して山の中でしかお会いできない石仏や摩崖仏をご紹介したいと思います。
もともと、健康のために再開した登山でしたが最初は愛宕山ばかりに行っていました。
ここは関西でも有数の峻険な山で標高こそ1000mに届きませんが(約970m)その代わり距離が短く、その分急登が続くまさしく足腰を鍛えるには最適の山だったんです。
私の自宅からもアクセスが良く、いいお天気でその気になればすぐに行ける山だったんです。
ある日、いつものように表参道から愛宕神社に登拝して月輪寺経由で下りてきた私は「そや、だいぶ力も戻ったことやし、空也の滝も見て帰ろう。」と思い立ち行ったんです。
で、そこで目にしたのは神々しいまでに毅然とした役行者様のお像だったんです。
左右に前鬼・後鬼を従えたお姿に感動したんです。
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空也の滝にある役行者役小角)様のお像です。このお姿に感動したのが始まりでした。)

そういえば私も友人(ゴリラーマン)も役行者役小角)を尊敬していてこの方が各地の山々を開基されていったからこそ今我々は楽しく登山をさせていただいているわけなんです。
それこそ大昔は山という存在は神そのものだったんです。
そんな恐れ多いところに入って上るという行為ができるのは僧侶もしくは殿上人だけだったんです。
意外ですが猟師でも山のふもとだけだったんです。
なのでたま~に奥深くに分け入ってしまい、山頂を偶然に上ってしまった猟師さんはあまりの景色に神様からの啓蒙だと猟師をやめて仏門に入った方も多かったそうです。
話が横道にそれましたね、役行者役小角)様については今度詳しく特集を組みます。

役行者役小角)様のお像を拝見してから山に登る際に注意深く見ていると山道はもちろんですが山頂やその周辺にいろんな仏像が石仏として存在しておられてとても味があるんです。
珍しいものもたくさん見かけましたのでご紹介をしたいと思います。
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(一見、何の変哲もないお地蔵様ですがいわれを知ると泣けてきます。)

上のお地蔵さまは熊野古道の中辺路にある小判地蔵さまとおっしゃいます。
飢えと疲労から行き倒れたときに最後の力を絞って小判を口にくわえて亡くなったのを見つけた地元の方たち(特に愛洲氏が主になって)がこのお地蔵様を建てられたそうです。

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(このお地蔵さまは八鬼山の途中にある一里塚にいらっしゃいます。珍しいお顔です。)

上のお地蔵さまは八鬼山の途中にある一里塚で見かけたとても珍しいベロだし地蔵様です。
ちなみにこの山ではすべての地蔵様がこのようなお顔をされています。
これは八鬼山がその当時難所過ぎて旅人のために設けられた丁石代わりのお地蔵さまでせめて旅人の難儀を少しでも緩和してあげようとこのようなお顔になられたそうです。
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(これも熊野古道の中辺路にある牛馬童子様です。)

上の写真は説明は不要かと思いますが中辺路にある牛馬童子像です。
ちなみにモデルは花山法皇とされています。隣にいらっしゃるのはご存知、役行者役小角)様のお像です。
お顔のヒビがひどくなってきているので触らないようにしましょう。
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(この不動明王様は山上ヶ岳にあるのですが結構珍しいのです。)

このお不動様の珍しいのはよく見るとお不動様の従者で制多迦童子(せいたかどうじ)と矜羯羅童子(こんがらどうじ)を従えているところです。
普通はお不動様単体が多いのですがなかなかのクオリティです。
しかしながら特には説明看板もなく普通にたたずんでおられます。
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私の好きな写真です。)

このお地蔵さまは滋賀県の蓬莱山手前にある名もなきお地蔵様ですが木陰でひっそりとまるで夫婦が語らっているようなお姿に感動して撮らせていただきました。
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八ヶ岳阿弥陀岳にあるお地蔵様です。このお地蔵さまにお祈りしたおかげで晴れました。)

このお地蔵さまは八ヶ岳阿弥陀岳にあるお地蔵様です。
このお地蔵さまは霊験あらたかで私がガスを晴らしてほしいと願うと晴らしてくださり、次の日雨予報だったので明日も晴らしてくださいとお願いすると見事に晴らしてくださいました。
ちなみにですが山名にもなっている阿弥陀如来がこのお地蔵様の正体です。
その節は大変お世話になりました。
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(これも赤岳から硫黄岳の縦走路にあるお地蔵様です。)

このお地蔵さまは地蔵尾根を見下ろすようにたたずんでいらっしゃいます。
とてもいいお顔をされているので是非とも正面から拝見してください。
正面からのお写真もあるのですが皆さんの楽しみを奪わないためにもここは横顔にしておきます。
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奈良県の柳生街道に鎮座されている首切り地蔵様です。)

上は少し趣向が変わりますが柳生街道(街道とは言っていますが結構な登山道です。)にある首切り地蔵様です。
荒木又右エ門が腕試しで切ったとされているのですが確かに首は胴から離れています。
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(摩利支天像です。私の大好きなお像の一つです。)

上は御嶽山の外輪山になる摩利支天山への途中にある摩利支天像です。
私は結構この手の仏像が好きでもちろん温和なお顔のお地蔵さまも好きなのですが基本はお不動様や蔵王権現様など荒ぶる神が好きです。
この摩利支天像もいい角度で撮れたな~と感動する写真の一つです。

次は摩崖仏を紹介しましょう。
皆さんも山に登った際に見かけたことはあると思うのです。
ただ、関心がないのか急いでいるのかわかりませんが立ち止まってよく見たり、少し離れた場所だとスルーして通り過ぎたりする方が大半なのです。
ほんの少し(2~3km)立ち寄るだけで素敵なお像が拝見できるのなら拝見してみませんか?
なかなか後で調べると歴史的にも貴重なものがたくさんあります。
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(これは柳生街道にある朝日観音様です。)

柳生街道はほかにも夕日観音様や寝仏もありますし地獄谷摩崖仏もあります。
先ほど紹介した首切り地蔵さまもありますので是非訪れていただきたい場所です。
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(泣き不動様です。湖南アルプスの太神山に行く途中にあります。)

そのお名前も不思議ですが謂れは京都の清浄華院という古刹の泣き不動縁起絵巻と関係があるのかもしれません。
ただ、このあたりの史跡や石仏はすべて地元の方の手厚い保護を受けており、とてもきれいに清掃されているので汚さないように拝見しましょう。
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妙光寺摩崖仏と呼ばれるお像です。妙光寺山の手前にあります。)

三上山から妙光寺山への縦走途中に下っていく道があり、しばらく下っていくと岩神様が祀られています。
磨崖仏は岩神様からすぐにあります。
大きな岩に彫られたお地蔵様が穏和な御姿で佇んでおられます。
こういう場所で見るととても神々しく、自分の足で歩いてきたからこその感動もあります。
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(狛坂廃寺磨崖仏です。滋賀県の金勝アルプスの下りにあります。)

これは昔この上にあった金勝寺が女人結界で女性が参拝できなかったからこの地に狛坂寺を建立し磨崖仏を本尊として参拝していたそうで残念なことに狛坂寺は明治の頃に廃寺になってしまったため磨崖仏だけが残った状態なのです。
逆に言えばよく壊されずに済んだなと感心します。
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滋賀県にある車谷摩崖仏です。)

江戸時代の作と言われる車谷磨崖仏は不動明王様です。
岩根山中腹の車谷という谷にあり、花崗岩の巨岩に彫られています。
像高425cm,肘幅210cm,顔幅80cmという大きな磨崖仏で、右手には長さ230cmもある宝剣を持って立たれているお姿は圧巻の一言です。

私は石仏や摩崖仏に興味を持ったので吉田さらさという方が書かれた「石仏・石の神を旅する」という本を買いました。
結構、この本に載っている石仏や摩崖仏が見たくて山行のプランに組み込んだりしています。
私のコレクションはこんなものじゃないんですが今回はその中から珍しいものや山の上でしか見ることができないものを厳選しました。
皆さんも摩崖仏や石仏を見に山へ行ってみませんか?
これからは紅葉、その先は雪で覆われた素敵な石仏や摩崖仏が皆さんを待っています。
どうか気を付けて山を満喫してください。
また近いうちにお目にかかりたいと思います。
でわでは~~