うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

太郎坊宮から4山縦走

イメージ 1
イメージ 2
イメージ 3


今回はいつもの友人が行けなかったので久しぶりに低山を満喫することにしました。
どうせならいつもの欲張りコースプランを立てようと思い計画したのが太郎坊宮から十三仏の縦走です。
このルート、400mほどの標高ですが4座を縦走するのでそこそこの距離があります。
また、下山先から最寄駅までもそこそこ距離がありますので時間には余裕を見てトライしてください。
それではコース案内です。
京都や大阪方面からJRびわこ線で近江八幡駅まで行きます。
そこから近江鉄道に乗り換え太郎坊宮前駅まで行きます。
乗り換えはスムーズなのでいいのですが近江鉄道は基本、ICカードが使えないので小銭は必須です。(近江八幡駅では切符が買えますが帰りは無人駅なので券売機がありません。)
ローカル線にゴトゴト揺られていると隣に座られていた方が「どちらの山に登られるんですか?」と聞いてこられたので太郎坊宮から十三仏までの4座を縦走することを伝えると「その割には結構な装備ですね?」とおっしゃったので基本どんな低山でも装備は整えて行くことを伝えるとその方は60歳の定年後から登山を始められたそうで興味津々、とても良い方で話が盛り上がっていると向かいに座っておられた方が元マタギ(猟師さん)の方でこれまた3人で山の話が盛り上がりました。
おかげで本来なら退屈なはずの車内がとても楽しくあっという間に太郎坊宮前駅に着きました。
お二人と名残惜しく別れましたがとても残念そうにしてくださったのでまたどこかでお会いしたいです。
こういう素敵な出会いも山の魅力の一つです。(普通のカッコでは話しかけられませんよね?山のカッコをしているから同じ趣味の方とお話が出来るんですね。)
太郎坊宮前駅はそれこそ外見などからは駅?という感じの駅ですがすぐそばに立派なトイレがありますので済ませておきましょう。
トイレから出て直ぐに道がありもう目の前に立派な一の鳥居とその先に太郎坊山が見えています。(絵になるので写真を撮りましょう。)
イメージ 4
(鳥居の向こうに見えているのが太郎坊山です。)

 正確にいうと赤神山の一部に太郎坊宮があるので本当は太郎坊山という山はないのですが地元の方は尊称を込めて太郎坊山と呼ばれているのでそのままにします。
一の鳥居を抜けて目の前に見えている太郎坊山を目指しますが結構な距離(約2km)がありますので散歩気分でのんびり行きましょう。
イメージ 5
(正確に言うと目の前の岩山は赤神山の一部なのですがこのあたりの方は畏敬を込めて太郎坊山と呼びます。)

 二の鳥居を抜けた先が石段となっておりここからがいよいよ本格的な上りとなります。
ちなみにですが本殿まで740段ありますのでゆっくり進んでください。
最初の100段ほどで成願寺がありますのでまずはここで小休止してもいいでしょう。
一通り成願寺を拝見したら左側に有る鳥居のトンネルをひたすら上ります。
イメージ 6
(この図を見ればよく分かりますが赤神山の一部に太郎坊宮があります。)
イメージ 7
(こんな石段が740段続きますのでゆっくり上がってください。)

 途中に不上岩と呼ばれる岩があり、そこにはベンチが設けてあるので休憩するといいでしょう。
不上岩はその昔(明治頃まで)精進潔斎していない人はこの岩から本殿方面に願掛けしたそうでこの岩から先へは精進潔斎した人しか上れなかったそうです。
ちなみにですが要所要所に本殿まで後何メータと書かれた石碑がありますので目安にするといいでしょう。
頑張って上った先に龍神舎(手洗舎)があります。ここが登山口ですので覚えておきましょう。
まずは本殿に参拝しに行きましょう。
イメージ 8
(入口の案内看板ですがまずは本殿に参拝しましょう、ここは神々の山です。)
イメージ 9
(この手水所の右横から登山口になります。)

そこから少し上がったところに私の今回の目的の一つである夫婦岩があります。
高さ30mの岩の裂け目をくぐり抜けた先に本殿がありますので参拝し御朱印をいただきます。
この本殿の下(夫婦岩を抜けた先)はテラスになっておりとても素晴らしい景色が広がっているので堪能しましょう。
イメージ 10
夫婦岩です。なかなか圧巻の大きさです。)

 疲れやすい方は来た道を戻って登山口を目指してもいいですがせっかくなのでここは一周してみましょう。
本殿まで来た道は男坂と呼ばれ、本殿から下る道は女坂と呼ばれています。
もちろんどちらからでも参拝できますが王道なのは男坂⇒女坂でしょう。
ここも結構な石段があるので踏み外さないように下りていきましょう。
七福神の石像やお百度参りの道など見所満載の境内を一通り満喫したらもう一度石段を上って登山口に入ります。
入ってすぐに「赤神山0.7」と書かれた道標があり、少し進むと左側に石碑があります。
そしてそのまま進むと小屋が行く手を塞いでいるのが見えたので石碑を振り返るといかにもそちらに行けますよみたいな道があります。
実はこれが曲者、行っちゃいけません。
しばらくは普通に進めますがすぐになんかおかしいな?と思えるはずです。
それでも強引に進むと御神体の大岩にたどり着きますが本来は入っては行けない場所なので行かないようにしましょう。(龍神舎の左横に注意書きがあります。)
イメージ 11
(この石碑の裏側に道がありますが正解は正面の小屋の右側です。)
イメージ 12
(こんな感じの道なので間違える可能性が高いです。)
イメージ 13
(で、正解は小屋の右側ですがこんな案内看板では??ですね。)

この日は前日の雪のせいで踏み跡が残っており普通にたどっていくと導かれてしまいましたが本来のコースではないので道なき道になります。
私も途中で「これは変だ」と気がついたぐらいなのでなんの疑いもなしに行くとそのまま遭難する可能性があります。
山はどんな低山でも変だと思ったらわかる道まで戻りましょう。
ゴリ押しをしてもロクなことにはなりません。
私も行き止まりの小屋まで戻りました。
で、周囲を見ると小屋の右下(なんでこんな場所??)に小さな木で出来た矢印に「ハイキングコース」と書かれていたので小屋の裏側に回ると・・・ありました、そこからはまるで何事もなかったように普通の山道が続いていました。
思わず「ハァ??」でした。
なぜこんなややこしいことをするのか?他府県からきた人には難解ななぞなぞになりますがこれから行こうと思っている方は参考にしてください。
ちなみに逆走(十三仏から太郎坊宮)なら迷うことなく来ることができます。
出だしがちょっとギクシャクしましたがここからは快適な山道です。
気持ちよく進んでいくと立派な道標で分岐が示されており、赤神山山頂を目指し左へ進みます。
イメージ 14
(赤神山への道標です。従い、左へ進みましょう。)
イメージ 15
(赤神山の山頂にある標高看板です。)
イメージ 16
(山頂はこのような岩場でいかにも大天狗様が住んでた感じの岩がたくさんあります。)
イメージ 17
(山頂からの景色は最高です。)
イメージ 18
(次に向かう箕作山が見えます。)

この日は大変天気がよく気持ちよかったのですが前日の雪が結構残っており、足元が滑りやすかったので注意して登りました。
しばらく進むといきなり視界が開けます。ここが赤神山山頂です。
元々なぜ太郎坊山と異名がついているかといえば太郎坊という大天狗様がこの太郎坊宮の守護をされていたからでこの岩山は太郎坊様の住処と言われている場所なのです。
360°のパノラマを堪能しながらポカポカな陽気だったのでここでお昼をいただきました。
食後のコーヒーも堪能したら次の箕作山(みつくりやまといいます。)を目指します。
分岐まで戻って先へ進むと結構おしゃれな休憩所があります。
さらに進むとまた立派な道標があり、左へ進みます。
そこから少し進むと箕作山まであと少しの看板とともに少しの上りがあります。
上がりきった所が箕作山山頂ですが眺望はあまり良くありません。
それでもこの日はここで休憩されている方がたくさんいらっしゃいました。
写真をある程度撮ったら次の小脇山を目指します。
そこそこのアップダウンはあるものの雪にさえ気を付ければ迷うこともなく進んでいけます。
ちなみに積雪は10~20cmほどありましたが踏み跡をたどれば軽アイゼンなどは必要ありませんでしたが雪道が苦手な方や怖いと思う方は持っていくといいでしょう。
気持ちよく稜線を進んで少し登った先が小脇山です。
先ほどの箕作山にもありましたがこの小脇山にも周辺の山々を記載した案内図があるので山座同定を楽しむことができます。
また、この小脇山には三等三角点もあります。
小脇山で一通り景色を楽しんだら岩戸山を目指します。
ここからも基本稜線で一本道なので迷う心配はありません。
途中に昔の砦跡やその説明看板があるので目を通しておきましょう。
小脇山から10分かかるかかからないかで岩戸山につくので上ります。
本線から15mほど上がったところが岩戸山山頂です。
イメージ 19
(この上が岩戸山です。)
イメージ 20
(岩戸山から見る景色です。きれいです。)

ここも眺望が良く景色が楽しめるのと先ほどの説明看板にあった旗振り岩があります。
この岩は戦況を伝えるのにここから旗を振る際に方角がわかるように矢印が刻まれている珍しい岩です。
ここも堪能したので十三仏に向かいます。
岩戸山を下りてすぐに兜岩があります。
この岩の下に聖徳太子がご自身の爪で刻んだとされる十三仏があるそうなので階段を下りて霊場である十三仏に着きます。
少し恐山チックな霊場を一通り見て回りますが岩に刻まれたとされる磨崖仏は確認できませんでした。
ただ、そのあたりは巨岩だらけで巨岩好きな私にとってはそっちに目を奪われていたので正直磨崖仏のことは後回しになってしまい、見つけられなかったのかもしれません。
それほど大きく素晴らしい巨岩があたりを覆います。
イメージ 21
十三仏は恐山のような雰囲気です。)
イメージ 22
(しかし、巨岩や巨石好きの私にとってすごく素敵な場所です。)

しばらく堪能したあとは石畳の道を下って行きます。
この道も素敵な道で約160体もあるとされる石仏が道の両側に鎮座されています。
また、この道の所々に旗振り岩に巻いてあった紅白の帯が巻いてある樹木や岩があったのですが特に何もなかったので(一応一通り確認しました。)謂れはわかりません。
イメージ 23
(下山する道のいたるところに神々が鎮座されています。)
イメージ 24
(こんな感じのすがすがしい道です。)

 清々しい道を下りきると竹やぶとなり十字路になっています。
ただ、ここには道標がないのでどちらに進めばいいのかわかりません。
こういう時はまっすぐに進むと決めている私はまっすぐに進みます。
結果、農道(とはいえ立派なアスファルトの道)に出ましたが右はどうも遠回りで左が本線、真っ直ぐが本線より少し右側に出るようです。
農道を左に進むと左側に道標があり、船岡山を示唆しているので従います。
船岡山とは言いますが万葉の森と呼ばれる公園の丘のことなのでそれほど標高があるわけではありません。
農道を進みバイパスの十字路をまっすぐに進むと右手に小高い丘が見えてくるので川沿いの道を右へ進みます。
しばらく進むと階段があるので登りきった先が船岡山です。
公園の敷地を進んでいくと阿賀神社があるので無事に下山できたことを感謝し、境内を抜けた先を左に進みます。
しばらく進むと右側に駅舎が見えてくるのでそちらに進みます。
この駅が近江鉄道市辺駅です。
完全な無人駅で駅舎しかないのでトイレは阿賀神社で済ませておきましょう。
ここから京都に戻った私はいつもの温泉で汗を流し帰路につきました。