うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

山と健康(テント泊中級者編)

ドモヽ(*´ω`*))((*´ω`*)ノドモ
みなさん(。・ω・)ノ゙ こんちは~~うめぞーです。

なんとか間をおかずに中級者編をお届けできます。
前回はキャンプ場でのテントの張り方や心構えをお届けしました。
今回は中級者だけど実はまだ山でのテント泊はしたことがない方やテント自身がよくわかってない方。
テント泊を楽しみたいけど敷居が高いな~って思っている方へお届けします。
従い、中級者編と銘打ちながら初級者に目線は近いかもしれません。
ただ、本来は上級者編で中級者と上級者に私のスタイルをお伝えしようと思っているためここも寛大な目で見てくださいね。
実はなぜゆえにこれほど初歩的なことにこだわるのかというと私の若い頃はこんなSNSなんか普及しておらず教えてくれる人もほぼ皆無で山岳会なんかは初心者に取って狭き門だったんです。(全ての山岳会がそうだと言っていません、あくまでも私が聞いた会がそうだっただけです。)
今はね、知識があろうがなかろうが実績があろうがなかろうが誰でも好きな山に行ける時代ですが一昔はかなり偏見もありましたし、実際今よりは頑固な方のおかげで遭難も少なかったのも事実です。
今は逆に強面の山男が激減し、怒ってくれる人が減ったので事故や遭難がうなぎのぼりです。
なので私は基礎を大切にしたいのです。
少なくとも私のブログを読んでくださっている方や楽しみにしてくださっている方が少しでも参考にできるような記事を書きたいと思っています。
今回も前振りが長くなってしまいましたね。申し訳ないです。

それでは中級者編始まりです。
まずはテント、前回でも言いましたが各名称や役割をお届けしましょう。
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(これは私のテントと同型のMSRさんのテントです。この写真で解説します。)

1、インナーテント
テントの本体部分のことです。
通気性が高いナイロンで構成されており夏用はインナー部分がほぼメッシュというモデルもあります。
ダブルウォールの場合、防水機能はフライシートに任せてインナーは通気性と軽量化に特化したものが多いです。

2、ポール
自立式テントの要です。(家で言えば大黒柱)カーボンやジュラルミンの軽くて丈夫な素材が大半を占めます。
ただ、山の上で一番壊しやすいパーツなので大切に扱ってください。

3、フック
吊り下げ式の場合、インナーテントのフックをポールに引っ掛けて持ち上げることで居住空間を作ります。
おそらく皆さんがよく見るテントはスリープ式と言ってポールをテントのスリープに通していき、最後に立ち上げるタイプでしょう。
スリープ式のメリットはテント全体に均一にテンションがかかるためテントの耐久性に優れます。

4、ハブ
その名のとおりポールが交差するところ(よく空港でもハブ空港って言いますよね。)
フックとしてインナーテントを持ち上げる役割をしているテントが大半です。

5、グロメット
ポールの先端を差し込むパーツです。一般的なのは金属で出来た穴が多いです。
二個グロメットがあるものもありますが通常は内側を使用します。

6、ドアパネル
まあ、早い話出入り口のことです。
山用のテントは地面までジッパーが下がるタイプは希で大抵はある程度地面から高さを設けているのが多いです。
これは砂や土や雨などが入らない工夫です。(山では些細なことが命取りになります。)

7、ペグループ
ペグをテントの四隅に差し込むためのものです。
ペグでテントを固定しないと山では空に向かってテントを飛ばしに来たのか?と笑われます。

8、グランドシート
前回の初心者編ではピクニックシートでもいいと言いましたが山では出来ればご自身のテント専用のシートを購入しましょう。
メリットはそのテント専用なので形がぴったりとしていること、軽量なのに丈夫なこと。
デメリットはテントとは別売りなので余分なお金が必要なことと意外と高価です。

次にテントの外回りの装備について解説しましょう。

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(これでテントとしての完成形になります。ここまで来るとカッコイイですね。)

9、フライシート
テントの屋根です。インナーテントに被せますがこれをしっかり張らないと降雨時にはテントの中まで雨が入ります。
また、結露をインナーから切り離す役割もしているのでしっかり張っていないと次の日はインナーがベチャベチャに濡れています。
初心者が特によくやる失敗ですので気をつけましょう。

10、前室
ここ重要です。この空間が広いと登山靴を置くだけではなく調理スペースとして使えますしザックなど不必要な道具を置くことでテント内の居住空間を広く取ることができます。
雨が降った場合のことを考えると広いほうがありがたいです。
デメリットは設営スペースが狭い場所では活用できません。あと、若干重量が重いタイプが多いです。

11、ベンチレータ
言わずと知れた換気口ですね。主にはフライシートに設けられていますがメーカーによってはインナーにも設けてあります。
基本、雨が降っても換気ができるので結露になりにくいのと夏場は空気が抜けるので快適に過ごせます。

12、張り綱
前回の初級編でこの張り綱については重要度を解説しましたが後で張り方をレクチャーします。

張り綱はキャンプ場では簡単に張ることができます。
それは地面が柔らかいからですが山では地盤が固く、ペグが効かない場合も多々あります。
そんなときは以下の方法で張り綱を固定しましょう。

ペグを地面に打ち込めないときのテントの固定例
・ペグを横にしてペグループに通し、その両端に石を乗せる。
・市販のストーンバック(ストーンペグなどともいいます。ネット状のものです)を利用する。(コンビニ袋などでも代用はできますが、強度が足りないためにすぐ敗れてしまいます)
・木の枝などを束にして中心部を結び、そこに張り綱を固定して雪の中に埋め込む。(積雪期のみ)
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(アライメントさんの絵をお借りしました。こんな感じで固定しましょう。)

さあ、テントの名称や固定方法がわかったら実際に山に出かけましょう。
ここで私が推奨する初心者や中級者だけでテントは初めてという方へのおすすめの場所があります。
それは・・・・ズバリ上高地です。
何がいいのかというとキャンプ場がたくさんそれこそ山頂に至るまであるのでご自身の力に合わせて設営場所を決められるのです。
まずは小梨平キャンプ場。
ここのメリットはバスターミナルから歩いて5分程度で着くこと。
なので多少荷物が多くても苦にならないのと初めてのテント泊を楽しむには設備も整い、いざとなったら宿泊先も豊富にあること。
山の雰囲気を存分に楽しめ、小さめのザックがあれば水と食料を軽く積み込み焼岳に気軽に行けること。
(焼岳へは小梨平から約3時間もあれば行くことができます。)

次は徳沢キャンプ場。
ここはバスターミナルから約1時間で来ることができるのに観光客はほぼ皆無なので小梨平のように観光客に好奇の目で見られるのが嫌だという照れ屋さんにはもってこいでしょう。
景色も目の前が梓川、その向こうに穂高連峰を眺めることができる絶好のロケーションです。
また、ここから蝶ヶ岳へのアプローチも出来るので余裕があれば行ってみるのもいいでしょう。
(ただし、焼岳と違い簡単には行けないので軽装では行かないようにしてください。)
また、意外と知られてはいませんがここは二輪草の群生地なのでシーズンに訪れると可憐な花が咲き乱れているという素晴らしい場所でもあります。
ここは日大診療所が開設されており、簡単な病気(頭痛や腹痛)怪我などに対応していただけます。

次から少し本格的な横尾にある国設横尾野営場。(キャンプ場と言わないところがいいですよね。)
ここはもう登山者しかいないといっていいでしょう。(上高地から約2時間)
ここが槍ヶ岳と奥穂高方面との分岐になるためここをベースにしている方もたくさんいます。
また平地で上高地から歩いていける最終キャンプ場となります。
ここからは槍沢や涸沢のキャンプ場まで登山道を登ることになるため、10kg以上の荷物を背負って山道を歩けることが条件になるためハードルがいきなりあがります。

ここからは初心者も視野に入れて涸沢ヒュッテのキャンプ場を紹介しましょう。
なぜ?初心者も視野に入れられるのか?実はあまり知られていないと思いますが涸沢ヒュッテは貸テントがあるんです。
なのである意味手ぶらで行くことが出来るんです。(まあ、裏技なので本当はご自身が持って行って欲しいですがね。)
ただし、涸沢ヒュッテや涸沢小屋はめちゃくちゃ人気が高く特に紅葉のシーズンは1000張り以上もザラという超過密地帯でもあるので行く季節には注意が必要です。
テント泊の料金は1000円(大人一人)子供は500円です。(毎年少しずつ値上がりしています。トホホです。)
ちなみにですがレンタルテントは一泊7000円(3~4人用)シュラフは2000円、下敷き(銀マット)500円で借りることができます。(レンタルテントは要予約+借りられる時期を問い合わせすること。)
私は銀マットを借りることをオススメします。(ちなみに大は700円ですが絶対大の方がお得。)
まず、これを持っていくとかさばるのにわずか700円を惜しまなければこの分が荷物から削除されます。
で、大抵のテントの内径に結構合うんです。
ちなみにですがいくらテン場(設営場所)が広いとは言えいい場所は早い者勝ちなので少なくとも午後13時には涸沢に着いておきたいです。
私の思ういい場所は涸沢ヒュッテならテラスから20~30m以内がいいですね。
あまり近いと宿泊者がうるさいですし遠いとトイレや水場から離れるので夜間時の移動が大変です。
ちなみにここの水場は無料で利用できます。ありがたいな~~
ちょうどいい場所が見つかれば整地に励みましょう。(石や小枝を取り除かないと寝るとき大変です。)
ちなみにバカ正直にテント泊の受付を待つ必要はありません。
先にテントを張って受付が開始されれば料金を支払いに行けばいいのです。
受付時間はシーズンにもよりますが13時~15時くらいに開始されます。
この時、一緒にレンタル品を注文して借りましょう。(これもたくさんありますが基本早い者勝ちです。)
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(少し上から見た涸沢ヒュッテと涸沢小屋です。テント場に点在する少し大きな緑のテントがレンタルです。)
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(いい場所を見つけたらさっさとテントを張りましょう。ただしペグは刺さらないので注意してください。)
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(テントを張ったらここで料金を支払います。受付が開く時間はシーズンで違います。)

上の写真の左下にレンタル品回収テントなる看板がありますね、基本みんな朝早くから行動するのでマットやシュラフをここに返せばいいので楽チンです。(許可証もここでOK)
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(許可証ってこんな奴です。これをつけておかないと夜間たたき起こされますよ。スタッフが見回りしてます。)

ここまで終われば後は自由時間なので翌日の登山道の下見に行くのもよし、カメラ片手に風景を撮りまくるのもよし、周辺を散策するのもよしです。
で、ご飯は自炊が基本ですがここは宿泊者以外でも食事が出来るので料金を支払って食事するのもいいでしょう。(これが初心者でもオススメできる理由です。)
まあ、金にものを言わせるやり方は私の趣旨から大きく外れますがコッヘルやガス、テントにシュラフと装備が重くなればなるほど初心者や初級者にはハードルが上がるのでこういう楽しみ方もいいかな?と思います。
ちなみに私の山ご飯は一泊の場合重いですが冷凍した肉をもって上がり焼肉パーティがメインです。
で、後は朝食用にマルタイの棒ラーメン(これがめっちゃうまい)昼食は山小屋で取れる場所がある山域なら基本山小屋で・・・ない場合はフリーズドライのご飯(尾西がうまい、モンベルのは・・・ちょっと残念。)にレトルトのカレーや中華丼をチョイスします。
これはもう帰りになればなるほどドンドン軽くなるのでオススメです。
あとね、涸沢ヒュッテにはおでんセットという私の大好物があるんです。
これは生ビールとおでん(6品)1400円なんですが実にうまい~~思わずビールが進むためここだけで3000円ほど使ってしまうほどです。(晩御飯を用意していないときはこれがオススメ。)
まあ、私は午後4時くらいからテラスで山を眺めながら飲んだくれているのでもしも涸沢ヒュッテでうまそうに生ビールを飲んでいるテンガロンハットを見かけたら「うめぞー」と声をかけてみてください。
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(涸沢ヒュッテのおでんセットです。激ウマのせいでいっつもビールは3杯ほど飲みます。)

で、無事に天気にも恵まれたら夜景を満喫しましょう。
満天の星空を眺めてお気に入りの曲(スマホとかを利用する際はイヤホンでね。)でも聴けば心が洗われることうけあいです。
友人と一緒ならいろんなことを語らいましょう。
カップルならここぞとばかり愛を語らいましょう。
一人なら・・・・ひたすら自由を満喫しましょう。
でも、旅はこれで終わりではないです。ある程度の時間になったら早めに就寝してください。
ここから上高地に引き返すのなら難易度はさほどでもありませんが北穂高や奥穂高に行くのなら難易度は急に跳ね上がります。

テント泊の最大のメリットは必ず自分のプライベート空間を確保できるということです。
シーズンの涸沢は最大ひと組の布団に5人というのもザラです。
寝るどころかトイレにでも行こうものなら帰ってきて自分の場所がなくなっていることもあります。
なので自由を満喫できるテント泊をオススメするのです。

どうでしたか?少し本当の中級者の方には物足りなかったかもしれませんが私の本来のスタイルはこんな生易しいものではありません。
次はいきなりハードルがあがります。
それこそストイックに攻めるテント泊が本来の私です。
なので次の上級編は今までと違いみなさんのスタイルにあわないかもしれません。
だからこそ初級編、中級編と噛み砕くように説明してきました。
次回の上級編、お楽しみに~~
みなさんの登山の手助けになっていたら嬉しいです。
でわでは~~