うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

山と健康(バテについて)

ドモヽ(*´ω`*))((*´ω`*)ノドモ
みなさん(o´ノωノ`o)コンニチ…ヽ(o´・∀・`o)ノワァ♪
うめぞーです。

いよいよゴールデンウィークが近づいてきましたね。
晴れて欲しいですよね。皆さんはもう山行の計画を立てられましたか?
私は友人と大山に行く予定です。(もう登山計画書をインターネットで提出しました。)

さて、今回のタイトルですが・・・バテについてです。
バテの語源は一説ですが果てるから来ていると言われています。
その名のとおり疲れ果ててしまうからなのでしょう。
これから紫外線のもっとも厳しい季節となります。(熱中症に気をつけてください。)
バテの要因は主に4個考えられます。
1、シャリバテ(俗に言う空腹から来るバテですね。)
2、水バテ(脱水症状からくるバテです。)
3、睡眠不足によるバテ
4、精神バテ(これが今回主に紹介するバテです。)

1、シャリバテについて
シャリバテはただ単にご飯を食べれば治るというものから食事のとり方によるものまであります。
登山は日帰りでも平均3000cal消費すると言われており成人男子の一日の基礎代謝量が1450cal(一日を普通に生活した時に消費される量)と言われていることから考えるととんでもない消費量と言えます。
なら、たくさん食べるといいのか?当然食べ過ぎると動けなくなりますし気分も悪くなります。
カロリー区分は主に糖質、タンパク質、脂質、ビタミン・ミネラルに分類できます。
このうち登山で必要なのは糖質、タンパク質、ビタミン・ミネラルと続き少しの脂質となります。
エネルギーにすぐ変換できるのが糖質なので行動食は主に糖質となり持久力に必要なのがタンパク質、血液の電解質に必要なのがミネラル・ビタミンとなり、脂質は必要ですが取りすぎると消化機能を損なうため山行では吐き気を催したり気分が悪くなったりします。
なので普段からまんべんなく色々な食物を食べることを心がけることです。(好き嫌いをなくしましょう。)
以下に私が糖尿の時に貰った表を記載します。
イメージ 1
(普段から表の食物をバランスよく適量食べることでバテにくい体を作ることができます。)
簡単にシャリバテについて解説すると炭水化物や脂質は筋肉に蓄えられグリコーゲンという物質になります。
これを酸素が有酸素エネルギーに変換して体のすみずみまで送っています。
言い換えれば酸素を吸うことが出来ればいつまでも有酸素エネルギーを作ることが出来るのですが・・・
蓄えには限りがあります。
なので早め早めに糖質を行動食で補給することでシャリバテを防ぐことが出来るのです。
ナッツ・アーモンド・チョコレート・柿の種・ドライフルーツなど軽くて日持ちの良いものをウェストポーチなど取り出しやすい場所に入れてつまみながら歩くといいでしょう。(小休憩や中休憩の時でもいいです。)
ちなみに有酸素運動はすぐには切り替わりません。
誰でも経験があると思いますが登り始めは息切れしやすく体も重いはずです。
先程も言いましたがグリコーゲンは酸素と交わることで有酸素エネルギーと変わります。
言い換えるとまだ酸素が体のすみずみまで行き渡っていないのに運動するから無酸素でグリコーゲンをエネルギーに変えようと体が無理をします。
そうなると不完全燃焼となり燃えカスのように乳酸が発生します。
これが翌日の筋肉痛の元になるのです。
言い換えると筋肉痛を起こさないためには酸素が行き渡るまではゆっくりと登ることです。
普段から運動不足の方は特に意識したほうがいいでしょう。

2、水バテについて
よく昔の人は水を飲んだらバテると言いました。もちろん今ではそんなことをいう方はいらっしゃいません。
人間は意外と水分を常に放出しています。(汗・呼吸・トイレでの排出。)
特に気候が良くなってくると汗ばみやすくなり水分はどんどん体から出ていきます。
ミネラルとは鉄・カルシウム・ナトリウムなどの総称ですがこれが体から減ってしまうと体液のバランスが崩れ、体調不良を引き起こしてしまいます。これが水バテです。
一番いいのはスポーツドリンクですが登山中はいいのですが血糖値の高い人は普段はあまり飲まないほうがいいです。(スポーツドリンクは糖尿病の引き金になります。)
意外と思うかもしれませんがスポーツドリンクは結構糖分が多く、実際私が糖尿病で入院したとき腎臓の先生から「スポーツドリンクよく飲む方?」と聞かれなぜかを問うと上記の事をおっしゃって「今はね、糖尿病の患者は若い人も増えたんだけど大半がスポーツドリンクの飲みすぎなんだよね。」とおっしゃってました。
ちょっと横道に逸れましたが喉が渇いてから水を飲むのは登山では遅すぎます。
喉が渇くというのは体調不良でない限り飢渇状態です。(体が出す危険信号なのです。)
なので喉が渇いてなくてもこまめに水分を取り、出来れば合間に塩飴やナッツ類を口に入れましょう。
一番いいのはハイドレーションです。(私も愛用しています。)
これは水のタンクを体に背負い、パイプから直接水を飲むので好きな時に飲め、歩きながら飲めるので立ち止まる必要がないのです。
普段あまり飲まない人の多くがいちいち立ち止まってザックを下ろし、ペットボトルを取り出すのが面倒という事を上げています。
1、のシャリバテ 2、の水バテ共通で起こる現象が頭がボーっとして思考が定まらなくなり注意力が散漫になりつまづいたり最悪、道迷いや滑落の原因になります。

3、睡眠不足からくるバテ
実は私はしょっちゅうこれになっています。
決して褒められたものではないのですが山行の前日はワクワクが止まらずなかなか寝付けないのです。
まるで子供ですがそれぐらい山が好きだということで・・・・言い訳ですね。(´Д`;)ヾ ドウモスミマセン
現にこの前、二上山に上ってきたのですが友人がびっくりするぐらい絶不調でした。
睡眠にはレム睡眠とノンレム睡眠という2種類があり、レム睡眠は浅い目の眠りで夢の記憶が残っているのもこの状態の時と言われています。
ノンレム睡眠は深く脳まで眠っている状態のことを言います。
通常は一晩に4~5回サイクルが繰り返されるのです。(1サイクルは約90分)
よく若い人ほど睡眠時間が長く年を重ねると短くなると言いますが・・・これ加齢のせいではないです。
若い方は情報量が多いのです。早い話、まだまだ世間知らずで覚えることが多いため情報の整理に時間がかかるのです。
これを遅刻の言い訳にしてはいけませんが上司の方や親御さん、前日にあれもこれもといっぱい物を言ったり押し付けたりすると起きられないのは自然の摂理です。(寛大な心で接してあげてください。)
次に高齢者の方、同じ70~80代でもよく寝ている方と朝早くから目が覚める方に分かれていませんか?
もちろん加齢からくる夜尿(オシッコが近くて頻繁に起きること。)もあるでしょうが・・・・
まず、よく寝ている方は得てして趣味が多い方が多いです。
昼は野良仕事やそれこそ登山に精を出し、夜はパソコンでインターネットをしたりスマホをいじったりしている高齢者の方ほど夜はグッスリ明け方まで寝ておられます。
これは若い方と同じで覚えることがたくさんあるため、脳が処理をする時間を求めているからなのです。
言い換えれば夜尿症でもないのに朝が早い方は趣味をたくさん持ってみましょう。
あなたは寝る前に何をされていますか?
歯を磨く、音楽を聴く、読書をするetc・・・これは今流行りのルーティンと言えます。
よく旅館やホテルで枕が変わると寝付けないという人がいますがご自身の普段のルーティンができていない方が大半なので一度試してみてください。
どうしてもできない場合は寝るときに頭の中で普段のルーティンを思い浮かべるだけでも効果があります。
睡眠が不足すると胃腸が弱まるため吐き気を催したり頭が痛くなったり高山の場合、高山病を発症したりとデメリットだらけですのでよく寝てください。(普段からよく寝る習慣をつけましょう。)

4、精神からくるバテ
いよいよ今回の本題です。
実はこれが一番厄介なのです。
まず、目に見えない上に対処が難しいのが精神からくるバテなのです。
どういうことかというと例えば山道は全然問題なかったのにアスファルト歩きが始まってものの2kmほどでバテるという方いませんか?これが精神から来るバテなのです。
原因は人それぞれなのですが例えばあまり気乗りがしない山行(知らない人ばっかりと行く、足の合わない人と行く、よく行っている山だからあまり楽しくない、出かけに家族と喧嘩した、仕事が気になる等)最初から気分が滅入っているときは間違いなくバテます。
いっそのこと行かなければいいのですが日本人の悲しい気質で同調することが美化されているため自分のわがままと考え、我慢してしまうのです。
例えば低山ハイキングが好きなのに行こうと連れて行かれた山は岩場・ガレ場・鎖場のオンパレードのような山・・・これでは楽しいどころか怖くて神経をすり減らして疲れるに決まっています。
よく山で見かけるのが無理やり連れてきたんですかね?ご主人に奥様が「あとどれくらい?いつになったら山頂に着くの?」半ばなじるように詰問し、旦那さんが「あと少し、もうすぐだよ。」とこれまた嘘の情報で引っ張っていくのを見かけますが・・・嘘をつきたくなる気持ちはわからないでもないですが・・・やめましょう。
下手したら夫婦仲が険悪になりますよ。(大体あと少しは嘘と思って間違いないです。好きな方からすれば本当にあと少しという感覚なのですが客観的に見ればあと何kmとか知っているはずなのに少しというのはあなたの気力をなんとか絞り出そうとしているだけです。それなら潔く休憩を申し入れましょう。)

実は登山に適しているのは男性より女性の方なんです。
またこんなことを書くとうめぞーは女性ウケ狙ってんだろ?と思われるかもしれませんが事実です。
女性は女性ホルモンという武器があり、これが老化を防ぐ作用があるのです。
なので世界的にも女性の平均寿命が男性を下回る国はないといっても過言ではありません。(平均5年上回る)
女性は得てしてふっくらした体型ですよね?(丸みを帯びているという意味、太っているという意味ではない。)
これは女性ホルモンが脂肪をため込むよう指示しているからですが(太っている言い訳にはなりません。)このおかげでエネルギーが男性より溜め込むことができますし何より寒さに強いのも女性です。
しかし一番大きいのがストレス耐久力なのです。
女性には男性にない最大の特徴・・・出産ということが出来ます。
これはかなりの痛みを伴うため当たり前ですが生まれた時から全ての女性は痛みに対するストレスが男性より軽減できるのです。(出産経験は関係ありません。)
また、女性はコツコツとひとつのことに集中することが得意なのでひたすら歩くという行為を繰り返す登山は女性にはうってつけと言えます。
性格もどちらかというとおおらかというかあまり気にしない方が多いのも女性です。
男性の方が神経質でちょっとしたことを気にしたりしがちです。
よく潔癖症という言葉を聞いたりテレビでもタレントが言ったりしていますが山で潔癖症では疲れに行くようなものです。
綺麗な美味しい水でも怖くて飲めないとか山小屋で寝泊りすることにカルチャーショックを感じているようでは精神的に参ってしまいます。
何よりも楽しもうという気持ちがないと山行はバテに行くようなものです。
秋の紅葉を、雪の中を樹氷を見に、夏場の沢登りを、山桜を見になど自分にあったスタイルで無理のない山行が一番ストレスを溜めにくいです。
神経質な方はテント泊に切り替え、公共施設はトイレぐらいにしておけば耐えられるでしょう。
全身持久力を普段から心がけ体力をつけましょう。

最後にそれでもバテる時はあります。
ご自身がバテていなくても同じパーティの方がバテることがあります。
バテている方の見分け方を伝授しますので早い目に気づいてあげてください。
1、ペースが遅れる。(特に普段は一緒についてこれるような方ならバテの予兆。)
2、無口になる。(これも普段は普通におしゃべりしながら登れる人なら要注意。)
3、不注意になる。(足場が悪いのに普通に歩いて足をグねりそうになったり滑ったりを繰り返す。)
4、足がよろける、またその際に反応が鈍い。
5、目がうつろになる。(生気のない顔になったときは目に現れます。)
6、顎が上がる。(何気ない道でも苦しそうに荒い息をし、あごが上がっているときは要注意。)
7、上体を前後に折り曲げながら歩く。(推進力を無意識に生もうとしてこのような状態になります。)
8、休憩時にへたりこんだり食欲がなくなる。(もうここまで来ると重症です。)
上記1~4まではまだ予兆と言えますが5~8は重症もしくは一歩手前なので早い目に休憩しましょう。
休憩時には砂糖をたっぷり入れた紅茶などを飲ませ体はウェアなどで保温し少しでも軽めの行動食を食べさせゆっくり休憩させましょう。
症状がひどいと判断した場合は下山が鉄則ですが山頂が近い場合は山小屋や避難小屋まで移動し休ませたほうがいいでしょう。
医師の判断が必要な場合もあるので山岳診療所があるような山域(槍ヶ岳や富士山にはありますが北アルプスが多く他ではあまりないので事前に調べるといいでしょう。)なら診療所で診察してもらいましょう。

今回は主な要因をピックアップしましたがバテるということは他にも色々な要因があり、一概には言えません。
またご自身の普段の生活から引き出されるバテもあります。
これぐらいなら大丈夫とかなんとかなるという根拠のない行動もバテにつながります。
一番はよく寝て不安要素を払拭して挑むのがいいのですがなかなか現代社会では厳しくもあります。
なので普段から食生活には気を付け、快適な睡眠を心がけましょう。(これで8割は防げます。)
みなさんがゴールデンウィーク、楽しい山行ができることを祈念して今回は終了です。
ではでわ~~