うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

カスケードバレイ(徳川道)から杣谷峠を越えてダイヤモンドポイントを経て水晶山へ

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今回はかねてから興味のあったカスケードバレイに行ってきました。
この道は別名徳川道と言い歴史のある道です。
その昔、幕末の時代に開国を求めイギリスをはじめ諸国が日本に押し寄せていたときイギリス人といざこざがありこれ以上イギリスを刺激するわけにはいかなかった幕府は日本人とイギリス人が鉢合わせしないよう、急ごしらえでこの道を整備したといいます。
ところがその後薩長同盟軍に負けて幕府自体が消失したためこの道は幻の道となってしまいました。
そんな歴史のある道ですが実際の道はとても清々しいいい道でした。
それではコース案内です。
阪急六甲駅で下車し一路護国神社を目指します。
護国神社を通り過ぎたら小さな橋を渡り一つ目の信号を右折します。
右折したすぐに御影石でできた杣谷という道標が歩道と車道の間に立っています。
六甲山系はどこでもそうですがまず登山口にたどり着くまでがひと仕事です。
距離もありますし結構な坂道を上るルートが大半なので足を残しておきたい人や時間が惜しい人はタクシーで登山口まで行ってもいいと思います。
この道も信号を右折してからかなりの距離を上って行きます。
坂道も結構きついので歩いて行かれる方は疲れないようにペース配分を考えて進んでください。
住宅地の中をどんどん進むと左手に東屋があります。
休憩したい方はここを利用するといいでしょう。
そのまままっすぐ進むとやっと山道の入口が見えてきます。
(車止めの右側に道標があるので直ぐにわかります。)
車止めを越えれば案内図などがありますので確認しておきましょう。
少しの石段を上って右手がフェンスになった道を進みます。
六甲山で起こった災害や杣谷堰堤の説明が書かれた看板を見送ると直ぐに階段が現れます。
ただそれほど急でもなく直ぐに終わるのでここからはのんびりとした道が続きます。
やがて右側に沢が見えてきますのでその沢を渡渉し対岸の階段を上れば工事用のトンネル(足場で組んだ簡単なもの)をくぐりますがびっくりしたのはセンサーが付いているようで人が通ると小鳥のさえずりが流れるようにしてあるみたいです。
なかなか粋な計らいに感動しながら先へ進みます。
杣谷峠への道標はいつもの六甲山系でよく見る立派な道標が立っているのですがそれとは別に工事関係者が作成したのか地形図にルートが書き込まれた手製の道標(杣谷峠⇒)があるのですがこれがのちのち面倒なことに・・・・
道なりに進んでいくと途中で山寺尾根(麻耶山の掬星台直下に出るルート)との分岐がありますので杣谷峠方面へ進みます。
このあたりは工事用のゲートが多くルートも要所要所に鉄パイプで出来た防護柵があります。
少し進むとまた沢があり渡渉した先の右側に行き止まりの文字と杣谷峠⇒の看板が??
う~ん、こっちから来たので本来なら矢印は右ではなく左を指すはずなのに???
行き止まりだから戻るの??でもそれならまっすぐに行ける道はなんなの??
そうなんです、確かに右側にはバリケードをして行けなくしてあるのですが本来右ではなく斜め左に進むはずなのでこの表示に??しか出てきません。
一応地図とコンパスで確認してもやっぱり斜め左に上がっていくのが正解と出ます。
少し不安になりながら斜め左をほんの少し進んでみたら普通にいつもの道標があり道標はこの道が正解だということを示唆しています。
??なんじゃこりゃ??と思いましたがよく考えたら下山者に対して右へ(下山者からしたら左へ)進まないようにするための処置だと理解できましたがわかりにくいので矢印は⇔でいいのでは?と思いながら先へ進みました。(タイムロス5分)
往々にして管理者と(山を歩かない人)登山者とでは感性が違うのでここは仕方がないと割り切り進みます。
途中に長峰山への分岐がありますがハチノス西尾根からのルートとなりこのルートは上級者コースですので読図・コンパスが使えない方は立ち入らない方がいいでしょう。
しばらく進むとまた工事用トンネルがあり、そばには徳川道の説明看板があります。
そこから少し行くと堰堤があり、流れ落ちる水が綺麗です。
沢を渡渉し少し行くと道は二手に別れ、左は鎖場、右は岩場ですが鎖場といっても全く大したことはないので岩場の方が楽しめると思います。
どちらでも同じ場所に出るのでお好みでどうぞ。
このあたりから少しずつ上りになってきますがそれでも大したことはなくまだまだハイキング感覚で進むことができます。
しばらく進むと右手に工事現場が現れたところぐらいからややアップダウンがあります。
もう一度沢を渡渉したあたりに何故かバイクが捨ててあり、その先に岩が二つ重なって綺麗な滝が流れている左側の崖を登るのですが滑りやすくなっているので注意が必要です。
そこからは少し石段が増えてきて上りにはなりますがそれほどでもなく穏やかな道が続きます。
やがて左側が崖になった道を通過する頃から道に落石注意の看板が現れ、人面に似た岩を通り過ぎたあたりに本格的に崩れた道がありますので注意して上ります。
そこから今までがなんだったのかというほど石段が続き、結局杣谷峠まで石段は続きます。
石段を上がりきると杣谷峠へとなだらかな下りとなり、そこから一路ダイヤモンド・ポイントを目指します。(ダイヤモンド・ポイントまでは私の他の記録に詳細が載っています。)
途中にある三国池や三国岩を見学しながらダイヤモンド・ポイントに到達した私は存分に景色を堪能し、お昼ご飯をいただきました。
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(ダイヤモンドポイントからの景色です。天気が良いこともあり素晴らしい眺めです。)

 目の前にある水晶山を目指すべく立ち上がると丁度そちら方面からご婦人二人がこられたので道の確認をして進みます。
ダイヤモンド・ポイントから少し下ると左側に石楠花谷方面に行く道と山岳会の方が設置された小さな道標があります。
そこから少し行くとこれまた山岳会の方が設置されたコース案内図がありますがここから先はほとんどと言って良いほど道標は無く、道迷いしやすい枝道がたくさんあるので初心者の方は上級者同行の元、慎重に進んでください。
水晶山山頂には御影石でできた小さな水晶山と刻まれた道標があり、山頂からの眺望は望めませんがそこそこの広さがありますので休憩はできます。
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(水晶山山頂です。眺望はありませんが休憩はできます。)

そこから地獄谷西尾根を伝い下山するのですが道は細く枝道がたくさんあるので道迷いの危険があります。
ご婦人二人組が上ってこられたぐらいだから大丈夫だろうとタカをくくっていたんですがそれは甘い考えで上りでは意外と道迷いしにくい道の構造になっており(上り側からはルートがわかるように印が付いているが下り側では見えない。)下りでは正解のルートをはじき出すのが困難な構造なので必ず地図とコンパスを持って行ってください。
西尾根と名前はついていますが尾根線に出るのはほとんど後半で下山前半は熊笹に覆われた道や鬱蒼とした樹林帯を進むため意外と方向が判別しにくいのもこの道の特徴です。
またところどころ道が荒れていたり痩せ尾根のため、足元が不安定な場所もあるので注意してください。
ただ、こう書いてしまうと厳しくてつまらない道みたいになってしまいますが地獄谷を眼下に見下ろせる尾根筋あたりからの眺望は素晴らしく道も多種多様な道で山道らしい道となっています。
中級者の方が(あるいは読図・コンパスの使い方を勉強中の方)トレーニングとしてチャレンジするにはいい道だと思います。
ただし、その際は地獄谷からダイヤモンド・ポイントへの上りから挑戦した方がリスクは少ないと思います。
ルート上では三箇所ほどに道標はありますがそのうち2箇所の道標は消えかかっていてほとんど何が書いてあるのかわからない状態です。
また下りの分岐はいたるところにテープが巻いてありどれが正解かわかりにくいです。
従い、一度上ってみて正規ルートを確認してから下りをチャレンジしてみてください。
私も下山してから気がつきましたが下山した先(地獄谷入口)に案内看板があり、その看板には地獄谷西尾根のルートは上級者向けと書いてありました。
ちなみにその看板から先は私有地ではないのか普通の道標がいたるところにあります。
その道標に従い、高速道路の高架をくぐりグランドの横を通り抜けると一般道に出て駅の方面に向かうことができるのですが何故かグランドの端は崩れているので通行する際は注意してください。
最寄りの駅は神鉄大池駅です。
私は線路沿いを駅に向かって歩いていたのですが線路上をニワトリ?に似た鳥が歩いていたのでどこかから逃げてきたのかな?と思っていたらなんとキジでした。
近頃野生のキジを見る機会などなかったので嬉しくて写真を撮りました。
UPしておきましたので見てください。
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(天然のキジってなかなかお目にかかれるものではありませんのでびっくりしました。)

 私はいつものように温泉とビールを楽しんだあと帰路につきました。