うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

青谷道から摩耶山を経てシェール槍へ

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先日、熊野古道に行った際、友人と翌週も休みが合うことがわかったのでかねてから友人が行きたがっていたシェール道からのシェール槍に行ってきました。
それではコース案内です。
阪急王子公園を下車し王子公園を右に巻く形で北上します。
途中馬頭観音で有名な妙光院を通り過ぎ、青谷道登山口から登ります。
(青谷道から摩耶山までは私の記録、青谷道から摩耶山を経て有馬温泉へにて詳しく紹介していますので参照して下さい。)
前回は初めてだったので道を間違えたりしましたが(変なおばさんのせいで(笑))今回は勝手知ったる道なのでスイスイ進みます。
前回、親切なご婦人からお水を分けていただいた水飲み場で喉を潤します。
とここで友人が「右と左にそれぞれ水が出ているけどおんなじかな?」と疑問を私に投げかけてきました。
確かに言われて見てみると登山口から登ってきて最初にある水飲み場から更に3mほど離れた場所にも水飲み場があります。
私が「おんなじやと思うけどな~」と言いながら飲み比べてみることに。
すると気のせいかもしれませんが奥の水の方が冷たく少し硬いような気がしました。
どちらも美味しいのですが私も友人も奥のほうが美味しいと感じました。
みなさんも行かれた際はぜひ飲み比べてみてください。
そこから少し行くと行者堂跡地です。
前回はここで太極拳おばさんに間違えた道を教えられた経緯があります。
茶目っ気たっぷりの友人は私に向かい「ここぜ~んぶ摩耶山」とおばさんのフレーズを身振りおかしく真似します。
二人で笑いながら不動の滝と書かれた橋を渡ります。
前回はルートを模索していたためあまりこのあたりを見ていなかったのですがよく見ると橋を渡った右側が滝になっており左側に修行用の滝が落ちていました。
あまり知られていないようですが私が持っているガイドブックの一つにこの修行場の左から天狗道に行けるルートがあるとのことです。
ただし道標など一切ないようですので地図とコンパスを持って熟練者指導のもと、行くようにしてください。
我々はいいお天気に感謝しながらゆとりを持って青谷道を進みます。
すると前回気付かなかったいろいろなことが分かりました。
まずただの土止めと思っていた石段は寄進されたものであること。
(途中に寄進したことを示す石がある。)
天上寺の遺構が思っていたより広範囲に及んでいたこと。(仁王門より下の方まで延びている石垣からおそらく寺院下は宿坊だったと思われる。)
麻耶の大杉さんは残念ながら枯死していたこと。
その昔、赤松則村(円心入道)がこの地で六波羅探題と戦をしてその時の山城跡が堀切や堅掘として山中に点在していることなどいろんなことが分かり二人でやっぱり山は何回も来ることでその良さや歴史が分かるんだなあと感心しながら進みました。
いつものように天狗岩と天狗岩大神様にお参りをして三角点を踏んだ私たちは掬星台へ向かいます。
この日は天気がいいため大勢の観光客や登山客に混じりながら景色を堪能します。
小休憩を取りながら景色を堪能した我々はその足で穂高湖を目指します。
オテル・ド麻耶の前を通り、天上寺横の舗装路を観音様にご挨拶をしながらアゴニー坂へ向かいます。
ほんのひと月前はまだ雪に覆われていた坂道を下ると舗装路に出ます。
この日の朝、家を出るときに鶯が鳴いていたことを友人に言うと「ああ~そういえば俺の家の方でも鳴いてたな~春やね~」と言った瞬間に鶯が鳴き二人で顔を見合わせ笑顔に。
いよいよ本格的に山のシーズンが訪れたことにウキウキします。
しばらく進むと穂高湖への入口が・・・私も友人とここへ来ることを楽しみにしていたので実はここから先は初めて進みます。
穂高湖と刻まれた御影石に迎えられその地に足を踏み入れます。
20mほど進むと右側に穂高湖へ誘う道標があります。
道標に従い、木製の階段を少し降りて先へ進むと・・・見えてきました。
エメラルドグリーンの静かな佇まい、そこだけ切り取れば上高地にいるような錯覚を起こすほどの綺麗な湖、我々はしばしうっとりと眺めます。
私たちは上高地が大好きで若い頃から今まで数え切れないほど訪れていますがここの景色は規模は小さいですが負けないほどの清涼感があります。
木で出来た木道を進んで周遊路に入るのですが悲しいことに木道のあちこちで休憩しているハイカーがたくさんいました。
気持ちはわかりますがやはり人の往来する場所での休憩は控えたほうがいいでしょう。
景色はみんなのものです。写真を撮りたい人もいるのに我が物顔で場所を専有しているのはマナー以前に人としてどうなのか?実際に近くを通った人は(観光客)「登山者ってマナーが悪い人が多いね。」と言ってました。
ウワァァ-----。゚(゚´Д`゚)゚。-----ン!違います。こんな人たちと登山者を一緒にしないでください。
本当の登山者は山をこよなく愛し、自然を愛し、人に迷惑を掛けるような事をしません。
それが証拠にちゃんとした設備(ストーブやコッヘル)を持参し炊事されていた方はみんな湖のそばにある休憩場所で静かに山を楽しんでおられました。
この頃はハイカーといえども装備はそれなりにパッと見登山者と区別ができません。
それだけにちゃんとした装備で真摯に山を上っている方が割を食います。
またこういう輩は団体で来て大騒ぎしてゴミを散らかして帰る奴が多いので辟易します。
六甲山系は本当にいいところなのですがケーブルや車で安直に来ることができるため勘違いしている人たちが多いのも事実です。
どうか山を愛し労わり汚したり人の迷惑にならない楽しみ方をしていただきたいと心からお願いします。
我々はここで休憩したかったですがこんな感じで気分を害したので周遊路を進んでシェール槍へ向かいます。
シェール槍へは穂高湖周遊道路を半周したぐらいに登山口がありますので従い登ります。
結構な岩場がありますので足元注意です。(ハイヒールや普通のシューズで登らないように)
岩場を頑張ってよじ登れば素晴らしい景色が待っています。
眼下に先程までの穂高湖が小さく見え、周囲の山々を見渡せる絶景スポットです。
ただ、本物の槍と同じく山頂付近は狭いので景色を一通り楽しんだらすぐに下山します。
(ここで休憩してはいけません。他の人のことも考えましょう。)
周遊路に戻り先へ進むと階段を下りた先に広場があり東屋とその手前に木で出来たテーブルと椅子があります。
我々はこのテーブルをお借りして昼食をいただきます。
このあたりは穂高湖から外れているため人も通行するだけで静かな場所なので我々は一発で好きになりました。
景色が悪いわけではなく木々の木漏れ日が爽やかで目の前を穂高湖から流れてくる川があり落ち着ける場所です。
ただ、人気がないのはここにいると穂高湖が人工湖だということがひと目で分かるためです。(左手に堰堤が聳えています。)
我々はビーフシチューと焼き飯とスープで昼食を済ませ食後のコーヒーを飲み干し、次の目的地である獺湖を目指します。
ここから先はシェール道を進むのですがこれがまた気持ちのいい道できれいな川を渡渉したりしながら先へ進みます。
楽しかったシェール道ともマムシ谷分岐で別れます。
ここからは一転し熊笹で覆われた道を進みます。
途中から堰堤を越えるため急登が少しありますが基本的にはそんなにきつい場所はないのでゆっくり進めば特に問題はないでしょう。
道なりに進んでいくと前方に少しの上りがあり、上りきった先が獺湖です。
ただしここの湖も人工湖のようで無粋なブイが3個ばかり浮いています。
獺湖の前の道を左へ進み一旦ドライブウェイへ出ます。
ここから炭谷道入口まではしばらく車道歩きになりますので車に気をつけてください。
道なりにしばらく進むと左側に炭谷道・石楠花山を示唆する道標がありますので左へ進みますが入口に不法投棄の粗大ゴミや壊れた車があります。
せっかく美しい山をこのようなゴミで汚す人間に憤りを感じながら林道を進みます。
およそ10分ぐらい進めば右手に炭谷道の道標があるのですがその手前に灰皿が??
私も友人もタバコを吸いますので親切だな~と私が言うと友人は顔をしかめつつ「俺らタバコは吸うけどこんなとこで吸わんやろ?これは恐らくこのへんまで観光客かハイカーが来て吸殻をそのへんにポイ捨てするのを見かねた市か山岳会の人が設置したんやろ?」と苦々しく言いました。
確かに我々もタバコは吸いますがやはり山火事が怖いので安全な場所(枯葉が少ない開けた場所や掬星台のように広々した場所、灰皿が完備してある場所、灰皿がない場所では携帯灰皿使用、山中では基本吸わない。)でしか吸いません。
なのにこんな火の気があると危ないような場所で灰皿があるのは・・・
やはり友人が言うようにマナーの悪い人対策なのか?憂鬱になります。
この入口を少し上がれば前回紹介したように石楠花山の三角点や烏帽子岩方面に進む道と我々が進む炭谷道との分岐があります。
また双子山へ進む道もありますが石楠花山の三角点同様道標がありませんので地図とコンパスは必須の上級者向けの山です。
炭谷道を下りながら前回来たとき一人で道も不明瞭だったので流石に心細かったと友人に言うと友人も「お前のおかげで俺はこうして楽に道を進めるけどお前が事前に調べてくれてなかったらこんな簡単にここへは辿り着くことは出来んかったやろな。」と言われ先ほどの憂鬱な気分は飛んでしまいました。
友人を案内しながら無事に谷上駅についた我々は温泉へ向かい風呂上がりのビールを存分に楽しんだあと、帰路につきました。