うめぞーの山登りブログ

山登り大好きオヤジの回顧録です。

山と健康(単独行とパーティについて)

どもども、ご無沙汰しています。うめぞーです。

本当は今日山に行くつもりだったのですが明日ならいつもの友人と一緒に行けるので明日行きます。
六甲山系も行き尽くした感があるのですがルートマップと検討した結果、五助山から東の天狗岩経由の高尾山・逢ヶ山へ行く道は行ったことがないのでそちらへチャレンジしてきます。
阪急御影駅から行きますので近郊でお会いした方は優しく声をかけてください。

さて、タイトルにもあるように今日は今問題になっている単独行について少し語らせてください。

まず、何が問題になっているかなんですがこの頃山によっては露骨に「単独行は危険ですので自重しましょう。」みたいな看板が立っていることがあります。
もうこのこと自体が一種のハラスメントですが事実単独行者の遭難が増えているのも要因です。
じゃあ、パーティなら問題がないのか?というとそうでもないのですが確かに単独行にはリスクもあります。
じゃあ、何故危険だとわかっていながら単独で登山する人が多いのでしょうか?
要因はいろいろありますがトップ3として挙げるのであれば・・・

1、一緒に行く人がいない。
2、一人が大好き。
3、ペースが合わない。
主にこの3つが挙げられると考えます。
まあ、一番多いのが1番の一緒に行く人がいないでしょう。
これには細かく分けると
1、知り合いや近しい人に登山をする人がいない。
2、山が好きな人はいるが休みが合わない。
3、人見知り
といろいろな要因があり、1、の周りに登山をする人がいないというのが一番多いと思います。
既婚者なら自分の嫁さんや旦那さんをなんとか説得して付き合わせるのも手ですが大抵失敗します。
なぜなら趣味は自分が関心を持ったものに惹かれていくのであり興味がないものには理解すら及びません。
簡単に言えば韓流ブームが沸き起こり世のおばさまたちが熱を帯びていく中、男どもは訳が分からず「そんなんのどこがええん?」と批判してたでしょう?まあ趣味というものはやらない人からすれば理解不能です。
だから偶然とは言え自分の身近に登山をする人がいて一緒に行けるということはとても幸せなことだと認識してください。
よく山の本などを見ると山岳会に入るといいなどと書かれていますが一概にそうだと言い切れません。
確かにしっかりした会なら基本からみっちり教えてもらえるのでいいのですがそういう会に巡り会えるかどうか?またそういう会が身近に存在するのか?という問題もあります。
個人的な性格もここでは問題になります。
社交的な方はこういう会を利用するといいのでしょうが見知らぬ他人とそんな簡単にお友達になれないという方(約7割がこういう方ではないでしょうか?)にとってある意味苦痛ですよね?
気心知れたいい友達が一緒なら楽しいですが気を遣いながら登山すると倍以上疲れます。
じゃあ、諦めましょう。
下手に山友達を求めるからややこしいのです。単独・・・いいじゃないですか?
誰にも気兼ねなく自分の意志で好きな所に行ける、素敵な出会いもあるかもしれない。
何より疲れたら好きな場所、時間で休めます。途中で無理だと思ったらエスケープしても誰にも迷惑がかかりません。
ただし、単独で行くのなら全ては自己責任です。生きるも死ぬも人に一切迷惑をかけないと心に固く誓ってください。
大層に思うかもしれませんがそれぐらいの心構えが無ければ趣味を変えたほうがいいぐらい山には危険が孕んでいます。
では何故単独行が煙たがられるのか?答えは簡単、なにかあった場合そのほとんどが自力で解決できないからなのです。
例えば遭難・・・一口に遭難といっても軽度な道迷いから重度の滑落等による死傷などいろいろあります。
ただ単純に人数がいれば誰かが滑落しても残った人間で救難信号を出せるのです。
(山小屋に助けを求める。携帯で助けを求める等)
一人なら気を失って気が付けば真夜中という場面でも仲間がいればその間に助けを求めに行くことも可能なのです。
少々のケガ等ならおぶってもくれるでしょうし荷物も持ってもらえるでしょう。
しかし一人ならその一切を一人でしなければならないのです。
だから嫌がる自治体が多いのです。
でもね、そんなこと気にしてたら山どころか旅行でも一緒。危険はいつでも隣り合わせ。
それなら出来るだけリスクの少ない方法を考えて行きましょう。
私が必ず行っていることは
1、家族に詳しくルートを説明しておく。
2、困難や危険がある程度事前にわかる山には登山届を自治体や警察に提出しておく。
3、装備は日帰りでも必ず1~2泊は可能な装備を持参する。
4、出来るだけ早朝出発、早めの下山。
完全ではないですが大抵の山ならこれでかなりの危機回避は可能です。
付け加えればなにかのために山岳保険に加入しておくと遭難した際のヘリ代など捜索費の大半をリカバリーできます。
アイテムで必須なのは
1、ツエルト、笛、非常食、雨具
2、ナイフ、コンパス、地図、携帯の予備バッテリー
3、ヘッドライト(予備電池含む)、ライト、水

意外と思うかもしれませんが計画をいろんな人に知ってもらうと何かあった時に痕跡を辿りやすくなります。
また、気が向いた時にはここにも行くかもしれないと自分の行動範囲を詳しく教えておけばいろんな方面へアプローチしてもらえるので気ままな一人旅でもそれなりに捜索範囲が絞れるのでメリット大です。

持ち物もこうして見ると数が多いですが重量で言えば1kgにみたない物量なので億劫がらずにザックに入れておきましょう。
アイテムの使用方法や何故ダブった物があるのか等は次回説明します。

早朝出発のメリットは目的地に早く着けばその分時間的に余裕が生まれるのと行き合う登山者も多いため何かあった時に「ああ~そういえばそんな人見かけたなあ~」と思い出してもらえることが多いのです。
人があまりいない時間帯だとそういう少しのメリットも少なくなります。
また私の場合プロフィール写真にもあるようにテンガロンハットを必ずかぶっているのでこれも印象に残ります。

次に多い問題、若い女性の単独行・・・これは女性側に問題があるのではなく男性側にあります。
男が一人で歩いても誰も関心を持ちませんが若い女性が一人だと必ずと言っていいほどお節介野郎が出没します。
ひどい場合山バージョンストーカーに変貌するバカ野郎もいます。
大体下界でモテない奴が山に行ったからと言ってモテる訳がないのですが元々勘違いで生きているこういう輩には世間の常識が通用しません。
確かに山では下界より互助精神が必要ですが度を過ぎるとストーカーですので無意味な親切心は下心と自戒するべきです。
確かに山では時には素敵な出会いもあります。
私自身そんな出会いを経験したことは一度や二度ではありません。
しかし非日常での出会いですので思い出に止めるのが大人であり変な感情を持つのは人としてどうかと思います。
女性もかわいそうなのが山では色々と制限があり例えば衣服が濡れたからといっておいそれと人前で裸になって着替えることも出来ず、トイレも完備されていない山では結構きついと思います。
それでも山が好きで楽しんでおられる方が大半なのです。
男性はスケベ心を出すのではなく優しくサポートしてあげてください。
意外ですが単独行も女性の比率が上がり結構一人できておられる方を見かけます。
女性も遠慮せずしつこいと思ったらはっきり言葉にして断るなり注意するなりしてください。
危ないと思ったら他のパーティに事情を説明してしばらく同行するなり危険を回避してください。

次に怖いのは高年齢者と体に持病をもっておられる方です。
年齢はいくつになっても山自体に行くことを私は反対しませんしむしろ絶賛します。
しかし加齢による体力の衰えはどうすることもできないので自分のことをよく理解して無理のない計画を立てられることを心からお願いします。
持病のある方は必ず医師とよく相談の上、薬やアイテムは絶対に忘れず持参してください。
その上で体に負担の少ない山をチョイスしてください。

山を楽しむには避けて通れないのが自分の行動計画です。
思いつきで行くのをやめろとは言いませんが無計画で山に行くと困ったときにどうすればいいかいいアイデアが出ません。
例えば思ってた以上に時間が掛かりこのままではビバーグ(山の中で装備もなく宿泊すること)しかないかという時でも事前に下調べしていれば避難小屋まで後1kmなのでとりあえずそこまで行こうなど緊急回避の方法が思いつきます。
思ったより気温が高く飲み水を使い果たした時でも水場情報があればそこで水を確保できます。
登る際も事前にチェックポイントを決めていきその場所をどれぐらいで通過できるかを知れば自分の実力を知るいいきっかけにもなりますし道迷いも防げます。

単独行のメリットは冒頭でも述べましたが自分の好きなようにできるということです。
花が綺麗ならいつまでも眺めていられますしペース配分も自分のちから次第で決めることができます。
どこを登ろうが自由ですしどこに降りるのも自由です。
嫌になったり疲れたら途中でリタイヤしたりエスケープしてもいいんです。
山小屋の談話室などを活用すれば自分と同じように一人できている山が好きな方と友達になれるかもしれません。
山小屋の主人と仲良くなって穴場やいいルートを教えてもらえるでしょう。
テント泊をして一人で見上げる星空はえも言われぬ感情が沸いてきます。
誰にも束縛されず社会の柵からも解き放たれ自由というものを痛切に実感できることでしょう。
しかしリスクも大きいことは既に述べました。
後は体力と脚力を存分につけてください。
いくら心構えや装備の注意点を教えたとしても一番単独行で必要なのは体力と脚力です。
この二点が揃わないと単独行をする資格は無いといっても過言ではありません。
遭難しないためにも無事に下山するためにもこの二点は絶対に無視できません。
逆に言えばこの二点があってこその単独なのです。
自分の基礎ができていないのに単独に憧れるのは歌も歌えないのに歌手になりたいと言っているようなものです。
山をこよなく愛し楽しむためには自分に厳しく山や他人には優しくありたいと私は思います。
次回はもう少し掘り下げてこの問題やほかの問題を考えたいと思います。
ではでわ~~・・・明日晴れろ~~山に行くぞ~~